警察本部で自爆、6人負傷 メダン 24歳の容疑者死亡
インドネシア北スマトラ州のメダン市警察本部の構内で13日午前8時半ごろ、自爆行為によるとみられる爆発があり、警官5人と民間人1人の計6人が負傷し、自爆した男(24)が死亡した。国家警察は「一匹おおかみの犯行」(報道官)との見方を示し、対テロ特殊部隊(デンスス88)などを動員し、捜査と警備態勢を強化している。
在メダン日本総領事館によると、日本人が被害に遭ったとの情報はない。
国家警察などによると、自爆したのは、メダン出身の学生ラッビアル・ムスリム・ナスティオン容疑者とみられる。
オンライン・バイクタクシーのジャケットを着て徒歩で警察本部構内に入った。警備担当者に用件を問われると、身元証明書類の手続きに来たと説明した後、庭で自爆したという。
国内のテレビニュースは、庭でオレンジ色の閃光が見えた瞬間に白煙が上がる、事件当時の監視カメラの映像を繰り返し放映した。
国内ではバンテン州で10月10日にウィラント政治・法務・治安調整相(当時)が刃物で襲われ、負傷する事件があったばかり。事件を受けて、過激派組織イスラミック・ステート(IS)を支持する組織ジャマア・アンシャルット・ダウラ(JAD)の関係者の摘発が続いた。
北スマトラ州ではシボルガ市の住宅で3月に、デンスス88が反テロ法違反の疑いで居住者の男を逮捕した際に、妻が子どもを道連れに自爆死する事件が起きた。(米元文秋)