ウィラント氏刺され負傷 バンテン州メネス 男女2人逮捕、過激派か

 インドネシア・バンテン州パンドゥグラン県で10日午前11時50分ごろ、ウィラント政治・法務・治安調整相が男女2人組に刃物で襲われ、腹部を負傷した。大統領府によると、容体は安定している。地元警察が2容疑者を現場で逮捕した。ブディ・グナワン国家情報庁(BIN)長官は地元メディアに、2容疑者が過激派組織イスラミック・ステート(IS)の影響を受けていたとの見方を示した。

 地元警察によると、ウィラント氏らは同県メネス郡広場に到着、車から降り、関係者と握手を交わすなどしていたところ、2容疑者が日本の忍者が用いた「くない」に似た両刃の刃物で襲い掛かり、ウィラント氏の腹や、地元警察幹部の背中、別の男性の胸を刺した。2容疑者は、北スマトラ州メダン市出身の男(31)と中ジャワ州ブルブス県出身の女(21)。
 警察関係者によると、2容疑者は夫婦だという。
 ウィラント氏らはヘリコプターで中央ジャカルタのガトット・スブロト陸軍中央病院に搬送された。
 事件を受け、ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は「ウィラント氏がテロリストに刃物で襲われた。同氏は手術を受けており、意識はある」と語り、国民に、同氏の早い回復を祈るよう呼び掛けた。また、国家警察長官と法務人権相、国家警察長官に徹底的な捜査を命じたと表明。国民に「過激主義」を抑制するための協力を要請した。
 過激派をめぐっては、西ジャワ州ブカシ県などで9月下旬、ISを支持する過激派組織ジャマア・アンシャルット・ダウラ(JAD)との関係があるとみられる9人が爆発力の高い化学物質を保管していた疑いで逮捕された。
 ウィラント氏襲撃の2容疑者について、ブディBIN長官は「ブカシJAD」のメンバーだと述べた。

■独裁以来の有力者
 ウィラント氏は、スハルト長期独裁政権の末期に国軍司令官を務め、警察機構も掌握した。1999年に行われた東ティモール独立の是非を問う住民投票などをめぐって、人権侵害に関与したとして国際的な批判を浴びた。
 しかし、2016年にジョコウィ大統領によって政治・法務・治安調整相に登用された。最近もパプア州独立を求める住民デモや言論活動を警察力で抑え込む、ジョコウィ政権の強権的な政策を支えている。ことし5月の大統領選結果発表後のジャカルタ騒乱に絡み、ウィラント氏らの暗殺計画があったとして警察が元国軍高官らを逮捕した。(米元文秋)

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