車オークションに参入 三菱UFJリース、ブルーバード ITで来場者を補助
三菱UFJリースと現地法人タカリ・ココ・スジャトゥラ、タクシー最大手ブルーバードの合弁会社、バライ・レラン・カーレディは27日、西ジャワ州ブカシ市で自動車オークションを初開催した。ITサービスや会場設備で来場者の利便性、満足度を高め、国内展開を目指す。
同社はことし1月、リース期間を終えた車両の販売先を必要としていた三菱UFJリース側と、レンタル事業を手掛けるブルーバードが協力し、ブルーバードが51%、三菱UFJリースが39%、タカリ・ココ・スジャトゥラが10%を出資して設立された。
リース会社、ファイナンス会社などから車両の出品を受け、中古車販売業者が参加する競売にかける。出品者側から成約時に受ける手数料と、業者が競り落とした際に支払う落札手数料がカーレディの収益となる。料金面などでグループ内外に差を作らず、公平性を担保し、広く車両の出品を受け付ける。
27日のオークションでは157台が競売にかけられた。今後は週1回、火曜に競売を開催し、1回につき約250台が出品される予定。乗用車だけでなく、商用車も含まれる。
他社がウェブ上の競売を展開している中、同社は全天候対応の会場設備などで来場者の快適性を高め、テクノロジーで補助する方針だ。橋本綱司社長は「バイヤーの約90%は実際にものを見て選ぶ」と指摘する。
業者の査定を補助するため、出品される車には、読み込むと車内の写真や状態に関するデータを閲覧できるQRコードが付けられている。入札から一連の過程をモバイル端末で完結できるITサービスも導入する。
橋本社長は競りの司会や従業員の対応の質を高め、競売の場として高い価値を持つことが、収益を上げるためには重要だとしている。今後約半年間をかけてスタッフを教育し、年内に東ジャワ州スラバヤ市に新規店舗を開設、来年末までに5店舗の追加を目指す。(大野航太郎、写真も)