10年の集大成  「日本の夏」大盛況 ブロックM縁日祭

 民間有志による草の根文化の交流イベント「リトル東京ブロックM縁日祭」が22、23両日、南ジャカルタ・ブロックMで開かれた。節目の10回目を迎え、集大成として掲げたテーマは「団結 UNITY」。開業3カ月の大量高速鉄道(MRT)で訪れる人も多く、駅は終日大混雑した。

 会場内には約180ブースが出店。ステージは昨年と同じく「メーンステージ」、「ポップカルチャーステージ」、「地下ステージ」の三つが設置された。
 メーンステージでは、和太鼓演奏チーム梵天や、演歌女子ルピナス組、書道家の福詩たろうさんなど「常連メンバー」が登場し、会場を盛り上げた。和太鼓による祭ばやしを伴って神輿(みこし)が会場を練り歩くと、その姿を見上げる来場者から歓声が上がった。
 ポップカルチャーステージでは「CLAS:H」とインドネシア・コスプレ・グランプリ(ICGP)の二つのコスプレコンテストが開催された。2日目にアイドルグループ、JKT48の研究生によるグループ「アカデミーA」が登場すると会場に収まり切らないほどのファンが駆け付け、盛り上がりはピークに達した。
 地下ステージではことし初参加の「日本橋龍馬会」による殺陣のパフォーマンスやアイドル、チカラン軽音部メンバーによるバンドなど、プロアマ問わずバラエティーに富んだ顔ぶれがそろった。他のステージに比べると小規模だが、来場者とパフォーマーの距離が近く、会場は一体感と熱気に包まれた。
 縁日祭はブロックMエステートが主催。後援は在インドネシア日本大使館、日本貿易振興機構(ジェトロ)、日本政府観光局(JNTO)などで、メーンスポンサーは大世グループ。
 来場者数について、竹谷大世実行委員長は「MRTが開通したこともあり、肌感覚で昨年の31万5千人よりも増えているように感じる」と手応えを語った。

■日本留学アピールも
 ポップカルチャーステージ前には、縁日祭初の試みとして「教育エリア」が設置された。縁日祭のスポンサー企業の一つで、日本留学の仲介事業を行うジェイ・コンサルティング・インドネシアが企画。同社が提携するECC国際外語専門学校(大阪)、国際言語学院(神戸)、新宿日本語学校(東京)、横浜国際教育学院(神奈川)がブース出展した。
 ジェイ・コンサルティング・インドネシアの佐藤崇徳社長によると初日から、多くの来場者が日本留学の相談に訪れたという。同社の本社はタイで20年の実績があり、「インドネシアはいずれタイに追いつき追い越す一大市場になるのでは」と期待を寄せる。

■来年は会場移転も
 来場者3万人弱でスタートした「庶民のお祭り」は、ことしで10回目を迎え、初回の10倍を超える30万人がひしめきあう一大イベントに成長した。 
 だが会場が手狭になったこともあり、来年のブロックMでの開催はまだ未定という。また、ブロックMの商店から協賛を得られにくいなど課題もある。
 ただ、竹谷さんは「ここまで大きく成長した祭りを、終わりにしてしまうのはもったいない」。インドネシア人と日本人が団結して作り上げてきた縁日祭を、会場を変えてでも続けられるよう、改めて協力を呼びかけていきたいという。(高地伸幸、写真も、2面に関連)

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