「人間の大地」上映へ 8月15日、禁断破り プラムディヤの名作

 インドネシアの映画監督ハヌン・ブラマンティヨさんは19日、同国の代表的作家でノーベル文学賞候補だったプラムディヤ・アナンタ・トゥールの代表作「人間の大地」を原作とする映画を、8月15日に公開することを明らかにした。1965年の「9月30日事件」後に政治犯として流刑にされ、発禁処分などを受けてきたプラムディヤの名作が、同国民主化が始まって以降も残る禁断を破り、映画としてよみがえる。
 プラムディヤの四部作「人間の大地」「すべての民族の子」「足跡」「ガラスの家」は、オランダ支配下でジャワ貴族出身の若者が民族意識に目覚め、成長していく歩みを、インドネシア民族主義の勃興とともに描いている。読者を魅了する、美しくも迫力のある筆致はインドネシア文学の傑作とされ、押川典昭氏の名訳により、日本人にもファンが多い。
 地元メディアによると、映画「人間の大地」は2時間52分の大作。主人公の青年「ミンケ」はイクバル・ラマダンさん、オランダ人が現地妻とした「ニャイ・オントソロ」をシャ・イネ・フェブリヤンティさんが演じる。
 プラムディヤは共産党系の文化団体の指導的立場にあったため、映画「アクト・オブ・キリング」で知られる9月30日事件後の左派弾圧の中で、マルク州ブル島に79年まで流刑にされた。その間に四部作を書き上げたが、当時のスハルト独裁政権によって発禁処分とされた。
 同政権崩壊以降も、プラムディヤやその作品は反共主義勢力の攻撃対象となり続け、映画化には困難が伴ってきた。
 プラムディヤは2006年、81歳で死去した。(米元文秋)

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