元秘密部隊員が関与か 5月22日暴動 元警視総監も容疑者に

 5月22日に中央ジャカルタの総選挙監督庁(バワスル)周辺で発生した暴動や政府高官暗殺未遂事件について、警察は、これまでに拘束した退役軍人らの捜査から、スハルト政権末期に暗躍した「バラ部隊」の元隊員や元警視総監らも関与していたとの見方を強めている。
 黒幕とされているのは、野党の大統領候補プラボウォ・スビアント氏の後輩にあたるスナルコ元陸軍特殊部隊(コパスス)司令官(勾留中)やキフラン・ゼン元陸軍戦略予備軍(コストラッド)参謀(同)。
 これまでの警察の調べで、スナルコ氏は、中央ジャカルタの総選挙委員会(KPU)とイスタナ(大統領宮殿)を包囲するよう部下に命じており、この様子を収録した動画を押収したとしている。
 週刊誌テンポによると、プラボウォ氏の部下にあたるファウカ・ヌル・ファリッド氏が、プラボウォ氏の自宅などでデモ実行について協議する会議に出席。この席でデモに乗じて暴動を引き起こす計画などを話し合ったとみられる。
 ファウカ氏は、スハルト政権末期の活動家拉致事件に関与した「バラ部隊」の一員。プラボウォ陣営の自警団「ガルダ・プラボウォ」を設置し、暴動時、タナアバンのプレマン(チンピラ)動員に関与した疑いが持たれている。
 デモ実行に関する会議について、警視庁は10日、ソフヤン・ヤコブ元警視総監も出席していたとして、政府転覆の容疑者に認定したと発表した。今回の一連の事件で警察が元警察幹部の関与を指摘するのは初めて。
 一方、政府高官暗殺未遂事件の捜査で、警察は、キフラン氏が3月上旬、陸軍の元部下にあたるイワン・クルニアワン氏(勾留中)に対し、ウィラント政治・法務・治安調整相やルフット・パンジャイタン海事調整相、ブディ・グナワン国家情報庁(BIN)長官、ゴリス・メレ大統領特別補佐官の殺害や銃器調達を命じたとの見方を示している。
 2016年の反アホック運動当時、キフラン氏が国家転覆の容疑者に認定されたことがあり、ブディ氏とゴリス氏が当時の捜査の背後にいたと見なし、暗殺の標的にしようとしたとみられる。
 暗殺実行の主犯格となるはずだったイワン氏は5月21日、デモ参加者の拠点となっていた中央ジャカルタのホテルで警察に逮捕された。
 イワン氏は、有力者4人の暗殺を命じられ、資金も受け取ったものの、実行に向けた下調べには全く手を付けていなかったと話しているという。
 キフラン氏の弁護人は現金授受は認めているが、あくまでデモ用の資金だったと主張、暗殺計画については事実無根と否定している。(蓜島克彦)

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