運転手行列「1時間まち」も 揚げバナナ人気店

 ラマダン(断食月)中の午後、西ジャカルタ区タンジュンドゥレンにひときわにぎわいを見せる店がある。「ピサンゴレン・マドゥ・ブ・ナニ(ナニさんのはちみつ揚げバナナ)」。4年前、配車アプリの宅配に対応するようになってから、看板メニューの揚げバナナの評判が広がり、人気に火が付いた。
 15日午後3時すぎに訪れると、すでに20人ほどの行列が。そのほとんどが緑色のジャケットを着た「ゴジェック」や「グラブ」の運転手だ。約7キロ離れた中央ジャカルタのオフィスから30個入りの箱の配達注文を受けたというゴジェックの女性運転手、ノフィタさん(45)は「ほぼ毎日ここに来る。1時間待つこともあるわよ」と話す。
 「今の時期は午後3時ごろからブカプアサ(日没の断食明け)向けの注文が入って忙しい」とノフィタさん。2人の息子を育てる母親だという。自分自身のブカプアサの食事はどうしているかというと、「道端で簡単に済ませる。夜8時まで働いてるからね」とたくましい笑顔を見せた。(木村綾、写真も)

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