参加機関と来場者増加 「再建中の日本に学べ」 第19回日本留学フェア


 インドネシア人学生へ日本留学に関する情報を提供しようと、第19回日本留学フェア(主催・日本学生支援機構=JASSO、インドネシア元日本留学生協会=プルサダ、後援・在インドネシア日本大使館、在スラバヤ日本総領事館、共催・国際交流基金ジャカルタ日本文化センター)が29日に東ジャワ州スラバヤのシェラトン・ホテル・スラバヤで、30日に中央ジャカルタのジャカルタ・コンベンションセンター(JCC)で開かれた。今年の参加教育機関は昨年の27から47に急増。来場者は2日間で昨年の約3100人から約1.3倍となる約4100人に達し、日本留学への関心の高まりをうかがわせた。(小塩航大)
 
 留学フェアには15の国公立大学、21の私立大学、10の日本語学校、1機関が参加。スラバヤで約1300人、ジャカルタでは約2800人が来場した。
 プルサダのラフマット・ゴーベル会長は開会式で「震災以降、再建に取り組んでいる現在の日本で学ぶことは大変有意義なことだ」と強調し、物づくりの前に人づくりを重視する日本の価値観をぜひ学んできてほしいと学生たちに呼び掛けた。
 会場には高校生や大学生、親子連れらが詰めかけ、身動きが取れないほど。パンフレットを両手に抱え、ブース前で長蛇の列を作った。
 国際化拠点整備事業(グローバル30)に指定された拠点大学は、英語の授業だけで学位を取得できることをアピール。東北大のブースでは英語の履修科目に関する質問が相次いだ。同大留学生課の山口敬一課長は「履修科目は豊富にある。工学系に対する関心は非常に高い」と話す。コンピューター工学を学びたいという娘と訪れたカスミン・ジュノさんは「英語での履修が可能になり、日本の技術を学びやすくなった」と語った。
 独自のプログラムも注目を集めた。千葉大大学院の看護学研究科では、今年から「看護学国際プログラム」を実施。インドネシア大学(UI)看護学部4年のルドゥビ・スティアワティさんは「日本で看護師になりたいので、日本の大学院で本格的に看護学を学びたい。インドネシアの看護師にとって、この研究プログラムは魅力的だと思う」と語った。
 今年初めて留学フェアに参加した教育機関も急増した。中でもインドネシアの学生には目新しい女子大では、学習院女子大や福岡女子大が出展。学習院女子大の尼崎彬教授は「日本留学への関心は非常に高い。インドネシアをはじめとする東南アジアの留学事情を探りながら、周知活動を展開していきたい」と期待感を示した。
■留学経験者ら説明
 広島大や南山大、東北大などのブースでは元留学生が体験談を伝えた。南山大の元留学生のディアン・ヌルディアンティ・インダ・プラティウィさんは「私も日本留学を考えていた当時、情報不足で不安だった。相談者の気持ちになって、必要な情報を伝えたい」と語った。
 また上智大のブースでは、上智大同窓会ジャカルタ・ソフィア会のメンバーである瀧野重夫さんが相談者の声に耳を傾けた。瀧野さんは「上智大の魅力を卒業生が直接伝えたい」と話した。

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