ハラルパーク開所 ムスリム観光客呼び込む ジャカルタ・スナヤン
ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は16日、中央ジャカルタ区スナヤンのブンカルノ競技場内で、ハラル食品やムスリム向け洋服を取り扱う店が集う「ハラルパーク」を開所した。今後さらに規模を拡大させ、ムスリム観光客を呼び込むことで国内のハラル産業の成長を促進したい考え。
ハラルパークは、ブンカルノ競技場北西のバスケットコート近くに位置する。現在はハンバーガーやドーナツなどの軽食店、ハラル化粧品、ヒジャブ、バティック(ろうけつ染め)など、約40の店が並ぶ。今後周辺一帯で開発する「ハラルライフスタイル地区(2万1千平方メートル)」の一部。全体の完成は約2年半後を予定しており、建設は国営建設ウィジャヤ・カルヤ(ウィカ)が手掛ける。建設費は2500億ルピアを予定する。
ジョコウィ氏は式典で、「世界全体でハラル産業は急速に伸びており、2018年には世界で1億4千万人のムスリム観光客があり、その数は20年までに1億5800万人になるだろう」などと語り、ハラル観光の需要の高まりを強調した。
また、シンガポールでムスリムの観光調査を手がけるクレッセントレーティングの「グローバル・ムスリム・トラベル・インデックス」を引用し、2019年にインドネシアはムスリムの旅先として評価される国で1位を獲得していると指摘、「ことしはおよそ500万人のムスリム観光客を国内に呼び込みたい」と述べた。
ジョコウィ氏は、ハラルパークや今後同地で建設するハラルライフスタイル地区を中心に「国内のハラル産業を世界レベルに引き上げ、経済成長の原動力として引き上げたい」と、期待を込めた。(上村夏美、写真も)