邦人3人を強制送還 昆虫採集で拘束 「資源採取」許可必要

 出入国管理法違反(資格外活動)の疑いで摘発され、インドネシア・スマトラ島のブンクル出入国管理事務所に拘束されていた日本人の男性3人が15日、日本に強制送還された。3人は短期ビザと到着ビザ(VOA)でインドネシアに入国し、イ政府の許可を得ずに、ガなどの昆虫採集をした疑い。男性のうち1人はじゃかるた新聞の取材に、採集の目的を「趣味」としたが、3人はガや昆虫が専門の元研究者やコレクター。たとえ、「趣味」であっても「国の資源を取りに行くときは、(入国時に)何らかの許可が必要になる」と専門家は指摘する。

■ベテラン元研究者も
 3人は、イ在住の男性(50)と日本から来た元研究者の男性(71)と昆虫コレクターの男性(29)。元研究者の男性は、現職時代は国立の研究機関に所属し、皇居内での研究調査もしていた。
 3人は5~10日の日程で、スマトラ島で昆虫採集をしていた。昆虫をとる網や昆虫を殺傷する容器を持っていた。
 3人は15日夕、スカルノハッタ空港に到着し、イ在住男性は「出られてほっとしている」と話した。元研究者の男性は、これまでもアジア各国での調査経験を持つが、「(当時は)現地の研究者と(一緒に)活動していた」として、問題はなかったと言う。やや疲れた様子で帽子を取り、言葉は少なく、頭を下げていた。
 インドネシア在住男性はイ国内で昆虫採集の経験があり、11日の取材に対し、採取は警察と地元の許可があれば、可能との認識だったと述べ、「(3人のうち1人が)研究者といっても、すでに引退し趣味で来たので観光だが、(入管には)研究者の仕事の一部と感じられたようだ。観光ビザで問題ないと思っていた」と説明していた。

■希少昆虫は資源
 この点について、就労ビザ専門会社「FPCインドネシア」代表取締役の小池雄一さんは「希少昆虫はインドネシアの国の資源。貴重な資源を外国人には簡単に触らせないというのが当局の考え方」と語る。「ガイドと一緒に昆虫を見に行くのは観光。採取は観光とは解釈されない」と指摘する。
 昆虫や鉱物など、資源を対象に採取・調査する場合、訪問ビザ(211)か就労ビザ(312)の取得が必要になるが、これらのビザの取得のためには、資源管理の関係省庁の推薦状を求められるという。
 小池さんは「大切な資源を外国人に採取されたら、イ政府がどう思うかを想像することが肝要」と話していた。(木許はるみ、写真も)

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