水はマイボトルで 詰め替え呼び掛け バリ
喉がかわいたら新たにペットボトルの水を買うのではなく、持参したマイボトルを最寄りの店で詰め替えよう——。「リフィルマイボトル」はプラスチックごみを少しでも減らそうとバリ島の飲食店やダイブショップ、旅行代理店などが集まって始めた非営利の地域プロジェクト。利用者は専用のアプリを通して飲料水の詰め替えサービスを行っている場所が一目で分かる仕組みになっている。
バリ島サヌールのダイブショップでは、店内の目立つところに詰め替えのできるウオーターサーバーが置かれていた。5カ月前からプロジェクトに参加しているという。「近くにコンビニが多く簡単に水が手に入るせいか、一般の利用客はまだ少ない。知名度も低いが、意識は変えていかないとね」とオーナーのマーフィーさんは話した。一方、そこから徒歩約20分の自然食レストランでは毎日少なくとも5人から10人の利用があるとスタッフのユーリさんが話した。
プロジェクトは2年前に始まった。当初、詰め替えのできる「リフィルステーション」は60カ所ほどだったが、積極的な働きかけが実り、現在はインドネシア各地の約1200カ所に増えた。ベトナムや韓国など海外にも広がっている。また昨年11月末にはどこにいても最寄りステーションの位置が分かるアプリをリリース。これまで8500回以上ダウンロードされ、利用者からは自分の国でも始めたいといった前向きな反応が多数寄せられているそうだ。
プロジェクトマネジャーのクリスティン・ゴーさんは「ごみ処理がきちんとできていないバリ島では、たくさんのペットボトルが廃棄場に積まれたり、海に流されたりしている。バリ島に限らず、さらに多くの事業者に参加を求めていきたい」と話している。
新規加盟店にはステッカーや必要な情報の提供を行っており、1回の詰め替え料金は無料もしくはボトル1本の価格以下に抑えるよう指導している。詳細はウェブ(www.refillmybottle.com)で。 (北井香織)