MRT無料試乗90万人 今月末まで運賃半額 きょうから営業運転
インドネシア初の大量高速鉄道(MRT)の無料運行が31日、終了した。希望者が殺到したため増枠して対処し、3月12日から30日の19日間で計90万3913人が乗車した。1日から営業運転に切り替わるが、4月中は運賃を半額にして市民に利用を呼びかける。
一般市民対象の無料試乗は12日から実施し、24日の開通式後も続けられた。MRTに慣れ親しんでもらうほか、利用する上でのマナー、安全などを理解してもらうのが目的。期間中にはマナーが問題視される写真が出回ったが、駅構内やホームには乗客を誘導する線や印などを設置し、警備員も多数配備される。
最終日の31日、北端のホテル・インドネシア前ロータリー駅では人が殺到したため、駅への入場に人数制限が設けられた。駅構内の状況を見ながら、駅出入り口のシャッターを開けたり閉めたりして対処した。南端のルバックブルス駅ではホーム入場に人数制限が設けられ、駅構内で行列ができた。
1日から営業運転が始まるが、MRT運営会社のMRTジャカルタは4月中は運賃を半額にすると発表した。チケットは首都圏専用バス「トランスジャカルタ(TJ)」などと同様にICカード型で、MRTJが販売するカード本体は1回券(シングルトリップ)が1万5千ルピア。
1回券と回数券(マルチトリップ)を用意するが、当面、1回券のみを販売。各駅にある券売機、窓口で購入できる。利用後、1回券のカード代金は駅窓口で返金してもらえる。
他にも、各銀行の電子マネーカードやジャック・リンコなどのICカードが使える。
運行は10分間隔で、営業時間は午前5時半から午後10時半。
5月からは、平日の午前7時から同9時、午後5時から同7時のラッシュアワーは5分間隔で、それ以外は10分間隔で運行するという。営業時間は午前5時から午前0時までに伸ばす。(上村夏美、写真も)