パーム規制、溝埋まらず イ・EU CEPA交渉見直し議論

 インドネシア政府は欧州連合(EU)との包括的経済連携協定(CEPA)締結に向けた交渉を見直し、当面凍結させる方向で議論している。
 外務省幹部が20日、じゃかるた新聞の取材に対して明らかにした。EUによるパーム油輸入規制の動きに対して交渉を続けてきたが、溝は深まる一方で強い態度を示す。2016年7月の本格的な交渉開始以来、両者間でくすぶっていた問題のヒートアップは、EUと東南アジア諸国連合(ASEAN)の自由貿易圏構想にも影を落とす。
 EU側は森林破壊への批判や二酸化炭素排出量削減の意義から、再生可能エネルギーの比率を32%に高めるエネルギー構造転換を唱えている。30年までに輸送用燃料へのパーム油使用をバイオ燃料に転換することで段階的に減らし、ゼロにする目標を掲げてきた。
 パーム油が主要輸出産業である、インドネシアとマレーシアは「差別的で貿易の障壁」と反発を強めており、世界貿易機関(WTO)に提訴すべきという意見も盛り上がっている。
 パーム油はEUとの貿易において、インドネシア側の貿易収支好転に寄与してきた。パーム油なくして貿易促進はなし、という論が大勢だ。
 パーム油規制についての議論が膠着(こうちゃく)化する中、当面CEPA交渉は下火になりそうだ。ただ、双方にとって互いが巨大な市場と映っていることには変わりなく、水面下で協議は続けていくという。
 EUはASEANとの二大ブロック圏による、自由貿易構想を志向してきた。その前提として、シンガポールをはじめとするそれぞれの国と、関税や知的財産権などの課題を含めた二国間自由貿易協定(FTA)交渉を進めてきた。ASEAN屈指の市場であるインドネシアとの交渉が頓挫(とんざ)することは、構想そのものの挫折につながりかねない。(平野慧)

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