産業用CTスキャン 受託サービスを開始 千代田興業

 真空熱処理や自動化製造設備製作などの事業を展開する千代田興業インドネシアは12日、産業用エックス線CTスキャンに関する受託検査サービスを開始したと発表した。外表面や部品内部、密度の情報まで、非破壊・高い精度で探査できる技術を製造業向けに提供していく。
 導入した機種はニコン製の万能型CTスキャナーでは大型に当たる「XTH225ST」。千代田興業インドネシアの吉田博雄取締役によると、日本国内では60カ所以上の検査依頼先があるのに対してこれまでインドネシアにはなく、「CTスキャンの必要がある場合は日本に送ることが一般的」。インドネシア初の試みという。
 受託検査事業の背景には、二輪・四輪関係にとどまらず、食品や日用品・電気などのメーカーやサプライヤー、製造業全般の需要がある。吉田取締役は「(検査により)良品・不良品の基準がさらに明確になる」という。
 目標受注金額は年間30億ルピアで、年間契約の顧客獲得10社以上を目標としている。
 同社は2018年にベアリングの保持器(リテーナー)製造の保税工場も新設。18年度は前年度比5割増の生産量に達した。

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