手製爆弾が爆発 北スマトラ州シボルガ 警察官1人負傷
12日午後2時50分ごろ、北スマトラ州シボルガ市の民家で、国家警察対テロ特殊部隊(デンスス88)の警察官が反テロ法違反の疑いで居住者の男を逮捕した際、手製爆弾が爆発、警察官が負傷した。
地元メディアによると、警察が家宅捜索したのはアブ・ハムザ容疑者の住居。内偵を進めていた警察官が同日午後2時23分、同容疑者を逮捕し、保管物などを調べ始めた直後に爆弾が爆発した。
その後、同容疑者の妻や子どもが立てこもったため、駆け付けた対テロ特殊部隊や地元のイスラム指導者らが交渉を開始。深夜までモスクのスピーカーを使って投降を呼びかけるなどした。
これに先立ち、国家警察は11日、ランプン州バンダルランプン市の民家で、警察を標的にした爆弾テロを計画していたとして、プトラ・シュフダ容疑者(23)を反テロ法違反の疑いで逮捕、隣家で爆発物を押収したと明らかにした。同容疑者の捜査から、北スマトラ州のアブ・ハムザ容疑者の居場所を突き止めたという。
対テロ特殊部隊は9日、シュフダ容疑者の父親から、息子が爆弾テロを計画している可能性があるとの通報を受け、自宅で同容疑者を逮捕。隣家の天井裏に保管していた塩酸カリウムやパイプ、起爆装置などを押収した。
国家警察は、同容疑者は近年全国各地でテロ事件を起こしているイスラム過激派組織ジャマア・アンシャルット・ダウラ(JAD)の一味で、ランプン州警本部やジャカルタの警察署などを狙った爆弾テロを計画していたとみて調べている。(蓜島克彦)