森林火災1178㌶に拡大 スマトラ島リアウ州 乾期長期化の可能性も
国家防災庁(BNPB)はこのほど、スマトラ島リアウ州で年初から2月26日までに森林・泥炭地火災が約1178ヘクタールで発生したと明らかにした。気象庁(BMKG)は、同州内の高温地点(ホットスポット)が2日の23地点から3日に43地点に急増していると発表、乾期が長期化する可能性もあるとして注意を呼びかけている。
高温地点の最多はムランティ諸島県の27カ所。
環境林業省は、アブラヤシ農園開墾を目的とした泥炭地火災が続発していると指摘。特に既存の農園に隣接する場所で火災が拡大しているという。
BNPBは、たばこのポイ捨てといった人的要因もあるとの見方を表明。ドゥマイ市警察は、同市内でポイ捨てしたたばこの吸い殻が泥炭地火災につながったとして容疑者2人を拘束、他の火災10件も同様の原因の可能性があるとして捜査している。
同州では災害対策局(BPBD)や軍、警察が協力して厳戒態勢を敷いている。
州都のプカンバル市では、警察が住民への啓蒙活動を展開。ことしは昨年よりも甚大な火災が発生する可能性が高いとして、空き地で物を燃やさないよう呼び掛けるなどしている。
被害地域は、ベンカリス県(837ヘクタール)、ロヒル県(144ヘクタール)、ドゥマイ市(65・5ヘクタール)、インドラギリヒリル県(38ヘクタール)、プカンバル市(21・51ヘクタール)、ムランティ諸島県(20・4ヘクタール)、シアク県(30ヘクタール)、カンパル県(19ヘクタール)、プララワン県(3ヘクタール)。(中島昭浩)