麻薬容疑者23人引き回し デンパサール カーフリーデーに勾留服で

 バリ州デンパサール市警察は24日、市内レノン広場付近で開かれた歩行者天国「カーフリーデー」で、麻薬取締法違反の疑いで逮捕された容疑者23人を、オレンジ色の勾留服に手錠をかけた姿のまま公衆の面前に立たせる「見せしめ」を行った。押収した違法薬物も展示し、麻薬撲滅や安易に密売業者の誘惑に乗らないよう呼びかけた。国営アンタラ通信などが報じた。

 捜査段階で無罪の推定を受ける容疑者を、不特定多数の公衆の前に引き回した今回の「見せしめ」行為は、近代の刑事訴訟法の理念からみて問題がある。インドネシアでは、売春行為について警察の参考人聴取を受けた女優の姿をマスメディアが繰り返し報道したり、警察の記者会見の会場に容疑者が立たされたりするなど、引き回しとも受け取れる行為が行われている。
 市警によると、23人の容疑者は麻薬使用の常習犯や密売業者で、一度出所した後に再逮捕された人もいる。容疑者から覚せい剤406・94グラム、合成麻薬エクスタシー232・5粒、違法たばこ「ゴリラ」の葉448・92グラム、ヘロイン77・70グラムを押収した。
 麻薬の流通は、密売業者との直接接触のほか、ソーシャルメディアを通じても取り引きが行われ、指定された電柱や植木鉢に張り付けられた麻薬を受け取る手口だったという。
 カーフリーデーを通じ、市警は麻薬の脅威を伝える啓蒙活動に取り組んでいる。(中島昭浩)

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