「最大級」ガス田開発へ 南スマトラ・サカクマン鉱区 レプソル・三井石油開発参画  

 エネルギー鉱物資源省傘下の石油・ガス上流事業監督機関SKKミガスは21日、 スペイン石油ガス大手レプソルと三井石油開発などが共同で掘削に取り組む、南スマトラ州陸上のサカクマン鉱区のガス埋蔵量が最大で570億立方メートルに達する見通しを示した。ミガスは「過去20年間の発見では最大級」の大規模ガス田としている。予想通りに開発が進めば、長期的な液化天然ガス(LNG)供給や、日本などへの輸出産業としての持続に寄与しそうだ。

 掘削はレプソル(保有権益45%)がオペレーターを務め、マレーシア系ペトロナス(同45%)、三井石油開発子会社(10%)が参加する。昨年8月から、南スマトラ州ムシ・バニュアシン県にあるサカクマン鉱区試掘井の掘削を本格化させ、このほど深さ2430メートル地点でガス田を発見した。
 現在は採掘のテスト段階だが、今後5年程度のスパンで開発プラントを建設し、安定的な生産環境を整備していく方針だ。
 非石油メジャーのレプソルはアジアでの事業を強化。18日には、三井石油開発との共同応札を通じて南スマトラ州南サカクマン鉱区権益を取得(レプソル権益80%、三井石油開発20%)。両社は昨年7月から、同州東南ジャンビ鉱区開発にも取り組んでいる。
 インドネシアは石油の輸入量が輸出量を上回る純輸入国だが、現状輸出超過のLNGに関しても、産業発展を背景に今後10年以内に純輸入国に転落するという見通しがある。国営電力PLNも石炭火力発電所新設に対しては環境配慮の面から慎重で、代替エネルギーとしてガスに注目しており、消費が増えそうだ。
 貿易収支悪化に直結しかねない状況の中、政府は石油・ガス投資を促している。ハイリスクな事業になるため、油田を発見した際には、開発参加の企業連合と政府側の間の円滑な調整を前提とした、安定的な生産が望まれる。
 ミガスのドゥイ・スチプト長官は「今回の発見により、スマトラ島南部・中央部に広がる地下ガス田への新たな探査の可能性が広がる」と期待を見せる。
 昨今の米中貿易摩擦、報復関税により米中両国の石油・LNGの直接取引が減っている。貿易摩擦が形を変えて長期化する懸念もくすぶり、また原油価格も安定しない状況が続く。LNGのスポット(随時契約)輸出に対応できるような安定生産体制を維持するためにも、鉱区の開発や投資促進は待ったなしの状況だ。(平野慧)

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