狂犬病で6人死亡 スンバワ島 768人、野犬にかまれる

 西ヌサトゥンガラ州保健局は21日、同州スンバワ島の3県で、狂犬病に感染しているとみられる野犬にかまれた人が768人に上ったと発表した。3県では1月から狂犬病に関する非常事態(KLB)が宣言されており、これまでに6人が狂犬病で死亡している。同州は引き続き、警戒を呼びかけている。
 同局の発表資料によると、3県はドンプ県、スンバワ県、ビマ県。1月ごろからドンプ県で犬の罹患(りかん)が確認され、次第に周辺の県へと広がっていった。ドンプ県では最も多い718人が野犬にかまれており、同県クンポ郡で5人、バンゴ郡で1人が死亡した。スンバワ県は24人、ビマ県では26人が野犬にかまれたが、死者は出ていない。21日までに3県でかまれた人のうち計766人が発症を予防するワクチンを打った。
 非常事態は宣言されていないが、周辺の西スンバワ県、ビマ市などでも被害が増えているという。
 保健省の感染症の予防・管理局幹部は、地元メディアの取材に対し、飼い主が犬に狂犬病ワクチンを接種させるという意識が低いことや、農園や畑の番犬として飼っていた犬を収穫後にそのまま放して野犬化させていることなどが、狂犬病の広がりを招いていると指摘した。
 各県では、狂犬病の野犬の殺処分や、ペットの犬にワクチンを接種するなどして、感染拡大の防止を図っている。
 同州保健局などは、狂犬病とみられる犬にかまれた場合は、すぐに傷口を洗い、近くの病院へ行くように呼び掛けている。
 狂犬病は、主に狂犬病ウイルスを持つ犬やネコ、コウモリなどの動物にかまれたり、引っかかれたりしてできた傷口からウイルスが侵入することによって感染する。潜伏期間は、人の場合1~3カ月程度で、犬は2週間~2カ月程度。(上村夏美)

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