バレンタインデー不可 デポックやボゴール 市が学校に通達
バレンタインデーの14日、西ジャワ州のデポック、ボゴール、スカブミの各市などでは学校の生徒らがバレンタインデーを祝うことが禁止された。事前に市教育局から学校を通して、生徒たちは祝わないようにと通達がされていた。地元メディアが報じた。
バレンタインデーは元来、キリスト教の殉教者にちなむ日だが、インドネシアでは男性から女性に贈り物をする習慣が広がっている。
アフマッド・ファフミ・スカブミ市長は13日、地元メディアの取材に対し、宗教と文化の面において、バレンタインデーを祝うことは適切でないとし、特に生徒たちにはそれらの行為を禁ずると述べていた。
市教育局に各学校を通して書面で通達するように指示、教育関係者や保護者にも協力を呼び掛けた。
また、同市長は生徒に学業への専念を呼びかけるとともに、従来のバレンタインデーの意味を知らず、誤って理解した生徒たちが自由な性行為や麻薬使用などにつながることも懸念されると判断した。
ボゴール市では12日から、公立、私立の中学校でバレンタインデーを祝うことを禁止する内容の書面を通達していたという。デポック市でも同様に学校を通して禁止が呼び掛けられた。
ジャカルタ特別州出身の会社員女性(25)は「中学生や高校生のときには男の子が女の子にチョコをあげたり、友だち同士でチョコを交換したりしていた。ただ、バレンタインデーを祝うことで『愛』という意味をミスリードする可能性もあること、学業に専念することを考えると禁止は良いと思う」と各市の対応に理解を示した。(上村夏美)