国営4行 電子決済統合 QRコード活用「リンクアジャ」

 通信大手テルコムセルはこのほど、自社の電子決済サービス「Tキャッシュ」と国営銀行4行のQRコード決済サービスを統合し、21日から「リンクアジャ」として事業を開始すると発表した。電子決済プラットフォームとして、配車サービス大手ゴジェックの「ゴーペイ」とリッポーグループの「オフォ(OVO)」の2強の切り崩しを図る。

 Tキャッシュの公式ウェブで発表した。リンクアジャはTキャッシュをベースに開発しており、既存のユーザーは21日以降もデータを移行できる。国営銀行のサービスを統合した理由について、国営企業省のガトット・トリハルゴ補佐官(金融・調査・コンサルタント事業担当)は地元メディアに、「投資先を統一し、サービスの質を高めるため」と説明した。
 国内の電子商取引市場は急成長する一方、決済プラットフォームはゴーペイとOVOの2強状態にある。コンビニなど小売店とそれぞれ提携して展開している国営銀行系のサービスを統一することで、両社の競争に割って入りたい考えだ。
 QRコード決済はQRコードとスマートフォンがあれば可能で、特別な機材がいらず、小規模な事業者でも導入できる。リンクアジャは公共料金の支払いや海外との取引が可能で、利便性の良さを強みにするという。
 リンクアジャは、国営通信テルコムとテルコムセルが1月に新設したフィンテック会社フィンテック・カルヤ・ヌサンタラが管理・運用する予定。QRコード決済サービスをそれぞれ運用しているマンディリ、バンク・ラクヤット・インドネシア(BRI)、バンク・ヌガラ・インドネシア(BNI)、バンク・タブンガン・ヌガラ(BTN)の各行が、フィンテック・カルヤ・ヌサンタラへの共同出資を予定している。(大野航太郎)

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