ロンボク観光 回復の兆し 地震から半年  豪州との直行便就航へ

 560人以上が亡くなったロンボク島地震から半年がたった。同島北沖のギリ3島やスンギギなど人気のリゾート地も被災し、ハイシーズンだった昨年8月の観光客は激減。だが年末年始までに観光施設の多くが営業再開し、回復の兆しが見えつつある。6月にはオーストラリアからの直行便も新たに就航する見通しで、復興に追い風が吹き始めた。

 西ヌサトゥンガラ州観光局によると、ロンボク島は2004年ごろから西部スンギギや南部マンダリカの観光開発が本格化。西隣のバリ島からスピードボートで訪れる外国人観光客も年々増え、12年には州への年間観光客が100万人を突破した。シンガポールとマレーシアとの直行便も就航し、観光客は右肩上がりに増えていた。
 18年も上半期は前年同期比29%増と好調だったが、旅行のピークシーズンだった7月末から8月に大地震が連続発生。州都マタラムとギリ3島、スンギギにあるホテルのうち約4割が損壊し、ギリ3島からは観光客約7千人がボートで脱出した。トレッキングが人気のリンジャニ山は地震で土砂崩れや落石が起き、主要登山道は現在も閉鎖されたままとなっている。
 地震直後は多くの施設が休業を余儀なくされ、18年8月の州への観光客数は前年同月比96%減まで落ち込んだ。国家防災庁(BNPB)の試算では、地震による観光全体の損失額は1兆4千億ルピアに上る。

■ホテル、9割が復旧

 州観光局のファオザル局長によると、これまでに被災地域のホテルやレストランの9割が修繕を終え、営業再開した。被害が大きかった北ロンボク県タンジュン地区にある五つ星ホテル「オベロイ」など、今も一部施設が休業中だが、年末年始には一部ホテルで満室になるなど回復傾向にある。
 一方で「地震の不安から客足が遠のいているのは確か」。加えて1月は、悪天候や国内線航空券の価格高騰、格安航空(LCC)の受託手荷物有料化など悪条件が重なった。
 州への年間観光客数は18年、前年比約70万人減の約280万人に低迷。だがファオザル局長は「ことしは400万人が目標」と観光回復を楽観視する。
 観光を盛り上げるため、ことしは24のイベントを開催、ローシーズンの2月中は州内でツアーや宿泊料金、航空券の最大70%割引を実施する。17日からはロンボク島最大級の伝統祭「バウニャレ」がマンダリカで始まり、約1万人の来場を見込む。

■エアアジアが路線強化

 追い風もある。12年からロンボク~クアラルンプール便を運航するLCCのエアアジアはことし、ロンボク路線の強化に着手。まず5月までにクアラルンプール便を週14便に倍増する。
 6月上旬には、マレーシアに次いで2番目にロンボク島への旅行者が多い、オーストラリアのパースとの直行便を就航させる。国内線ではバリやジョクジャカルタとの直行便就航も予定。ファオザル観光局長によれば、他にライオンエアとも中国・広州との直行便就航に向け協議中という。
 観光客の流入経路の約6割を占めている、バリ島からギリ島へのスピードボートは、地震以降も1日18便で運航を継続。1月からはオーストラリアやドイツからのクルーズ客船の寄港も再開し、ことしは昨年より2回多い20回寄港する予定だ。(木村綾、写真も)

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