旅行会社社長 資金洗浄で禁錮20年 小巡礼詐欺事件
サウジアラビア・メッカへの小巡礼(ウムロ)ツアー代金を参加希望者からだまし取ったとして、詐欺やマネーロンダリング(資金洗浄)などの罪に問われた旅行代理店アブ・ツアーズの社長ハムザ・マンバ被告の判決公判が28日、南スラウェシ州マカッサル地裁であり、裁判長は禁錮20年、罰金5億ルピア(求刑同20年、1億ルピア)の判決を言い渡した。コンパスコムなどが報じた。
判決文では、詐欺で得た収益金1兆2千億ルピアを資金洗浄したと指摘した。
事件は2018年3月ごろ、全国に支店を持ち、格安の小巡礼ツアーをうたっていたアブ・ツアーズの利用客が「代金を支払ったのにツアーが催行されない」などと訴えたことで発覚。警察の調べでは、15州で8万6720人が計1兆8千億ルピアの詐欺被害に遭ったとみられる。
小巡礼ツアーは2017年からトラブルが相次いで発覚。6万人超の被害者から代金をだまし取った罪に問われた旅行代理店ファースト・トラベルの社長夫妻にも18年5月、禁錮18~20年の判決が下った。(木村綾)