受刑者113人が脱走 礼拝中に窓破る バンダアチェ

 アチェ州警察は11月29日、アチェ・ブサール県のバンダアチェ2A級刑務所から受刑者113人が脱走したと発表した。州警や市警、県警、警察署などが合同で捜査に当たり、12月2日午後6時までに37人を逮捕、残る逃走者の行方を追っている。

 地元メディアによると、受刑者らは11月29日午後6時ごろ、所内で行われた集団礼拝の最中に、ダンベルなどの鈍器で鉄格子や窓ガラスを壊し、駆けつけた複数の看守に暴行を加えて脱走した。アチェ州警などは殺人罪の受刑者2人を含む6人が脱走を扇動したとみて、行方を捜査している。
 同刑務所では1月にも受刑者が建物に火を付けるなどの騒ぎが起きていた。
 ジャカルタの人権団体ICJRは11月30日、今回の集団脱走を受け、政府に国内各地の刑務所の監視体制改善を求める文書を発表。「バンダアチェ2A級刑務所の定員800人に対し726人が収容されており、事件当時監視に当たっていたのは10人しかいなかった」とし、囚人が看守に対して過剰に多い刑務所は国内に複数あり、同様の事件が各地で起きる可能性があるとした。
 バンダアチェ市ダルサラムにあるシャークアラ大学キャンパス内の日本食カフェ「はな・Hana」を経営する石井久美子さん(52)は「ニュースで流れているが、街に大きな混乱はない」と話した。同市在住の水産物輸出業、五十嵐斉さん(74)も「混乱はない。狭い街で顔見知りが多く、逃げる所もないのでは」と語った。(大野航太郎)

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