鉄道橋から転落、3人死亡 スラバヤ 「英雄の日」路上劇上演中
東ジャワ州スラバヤ市で9日夜、付近で行われていた「英雄の日」のイベントを見るため、高さ約7メートルの鉄道の高架橋の上に集まっていた観衆が、やってきた列車と接触して橋から道路へ次々落下した。地元メディアによると3人が死亡、数十人が負傷した。
事故が起きた9日午後8時ごろ、同市パフラワン通りにある英雄の塔付近の路上では「スラバヤの戦い」を再現した演劇「スラバヤ・ムンバラ(燃えるスラバヤ)」を上演中で、同通りに架かる鉄道橋の上から見ようと、大勢の見物客が集まっていた。
インターネットで拡散された現場の映像では、列車が鉄道橋を通過すると同時に、橋の縁に座っていた観衆少なくとも5人が押し出されるようにして次々と落下。橋の下にも大勢の人がいたため、辺りは騒然とし、担架で運び出される人の姿も映っていた。
事故が起きた鉄道橋は日頃から利用され、昼夜問わず列車が通過していたという。現場を訪れたスラバヤ市警の警察官は地元メディアに対し「事前に職員が注意したにもかかわらず、鉄道橋に座っていた」と指摘。目撃者から情報を聴くなどしている。
英雄の日は1945年11月10日にスラバヤに上陸した英軍と、独立死守のために立ち上がったインドネシアの若者らが交戦した「スラバヤの戦い」を記念し、戦った英雄たちに敬意を示す日。戦いの舞台となったスラバヤでは「スラバヤ・ムンバラ」の上演が恒例となっている。(木村綾)