アニス氏祖父 国家英雄に アラブ系社会の名士

 10日の英雄の日を控え、政府は8日、新たに6人の国家英雄を発表した。ジャカルタ特別州のアニス・バスウェダン知事の祖父で、インドネシア国内のアラブ系市民をまとめた名士アブドゥルラフマン・ラシッド・バスウェダン氏らが選ばれた。
 6人は同氏のほか、南カリマンタン州のモハマッド・ヌル氏、西スラウェシ州のアンディ・ドゥプ氏、バンカブリトゥン州のドゥパティ・アミル氏、中部ジャワ州のカスマン・シンゴディムジョ氏、バンテン州のシャムウン氏。
 中央ジャカルタのイスタナ(大統領宮殿)で同日開かれた英雄勲章授与式にはアニス氏ら家族が出席した。
 アブドゥルラフマン氏(1908~86年)は東ジャワ州スラバヤ生まれのアラブ系3世。新聞記者を経て1934年インドネシア・アラブ党を結党。アラブ系として初めてジャワの正装を着用した写真を公表し、「祖国はインドネシア」と宣言する「アラブ系青年の誓い」を発表。華人やプリブミ(土着のインドネシア人)とともにインドネシア民族の団結を唱えた。
 日本軍政期はジャワ奉公会会員、中央参議院議員を歴任。独立準備委員会、中央国民委員会を経て独立直後の46年、暫定政権発足時に情報副大臣就任。インドネシア独立の国連承認に向け外交活動に参加した。後に首相やイスラム政党マシュミ総裁を歴任し、スカルノ大統領と対立したイスラム指導者ナシール氏の側近としても活躍した。(蓜島克彦)

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