ブラックボックス一部回収 原因究明に解析へ ライオンエア墜落事故
乗客乗員189人を乗せたライオンエア機の墜落事故で、事故調査にあたる国家運輸安全委員会(KNKT)は1日、墜落地点とされる西ジャワ州タンジュンカラワン沖の深さ30メートルの海中から、ブラックボックスの一部を回収したと明らかにした。事故原因究明のため早急に解析する。
回収されたブラックボックスの一部は北ジャカルタ区タンジュンプリオク港を経由し、1日夜、中央ジャカルタのKNKT事務所に到着したが、KNKTは同日夜の会見で、フライトレコーダー(飛行記録装置)かコックピットのボイスレコーダー(音声記録装置)のいずれかで、どちらかは確定できないと説明した。一方、国家捜索救助隊(BASARNAS)は、回収した部分はフライトレコーダーとみて、付近でボイスレコーダーの捜索を続けている。
機体の主要部分もまだ見つかっておらず、中にまだ搭乗者が取り残されているとみられることから捜索を急ぐ。
KNKTは1日、事故調査に米国の国家運輸安全委員会(NTSB)が協力すると明らかにし、同日昼にはNTSBのチームが、捜索拠点のタンジュンプリオク港を訪れて回収品を確認するなどした。
事故発生4日目の1日までに、BASARNASは遺体の一部が入った56袋を回収。DNA鑑定による身元確認を進めているが、遺体の一部が小さいことなどから難航している。遺体の搬送先の東ジャカルタ区クラマットジャティ警察病院は、10月31日までに回収された遺体の一部について「やけどの痕はなかった」と説明した。(木村綾)