カリマラン沿い整備へ 市民の憩いの場に 建築家リドワン知事が構想 西ジャワ州ブカシ
西ジャワ州のリドワン・カミル知事はこのほど、約500億ルピアを投じて同州ブカシのカリマラン放水路沿い5・6キロの開発に着手すると発表した。建築家でもある知事が公表した歩道整備や緑化された川沿いの完成予想図に賛同の声が集まっている。
設計は、デザイン事務所「アーバン+」のシバラニ・ソフィアン氏が手掛け、2019年に入札・着工、20年の完成を目指す。ブカシ市も16年から同様の計画を練ってきた経緯があり、同市や中央政府とも協力するという。
リドワン知事は9月末、自身のインスタグラムで完成予想図を公表した。川沿いに歩道やジョギングコース、カフェ、船着場などを設け、市民の憩いの場として整備する。
場所はチカンペック高速道路東ブカシ料金所、ブカシ45イスラム大学キャンパス、ホリゾンホテルの3カ所を基点とし、環境、教育、コミュニティー、商業のテーマに沿ったゾーンを設ける。
また、カリマラン放水路の水源である同州チタルム川の水質浄化を急ぐ。近年、汚染が問題視されている同河川について知事は「世界一汚い川を世界一美しい川にする」と語り、川の水位が低い乾期のうちに浚渫(しゅんせつ)工事を進める方針を示した。
リドワン知事は国内外で活躍する建築家。アチェ州バンダアチェ市の津波博物館や南ジャカルタ区クニンガンの複合地域ラスナ・エピセントルムなどを手掛けてきた。バンドン市長時代の14年には、同市グデバゲに湖上モスク「アル・ジャバル」建設計画を推進、来年にも完成する見込みだ。(坂田優菜)