解決まで1部リーグ停止 サポーター暴行死事件 協会、特別検証チーム設置
国内1部リーグ「リーガ1」の23日の試合でサポーター1人が相手サポーターの集団暴行を受けて死亡した事件で、インドネシア・サッカー協会(PSSI)は25日、中央ジャカルタ区のホテルで会見、事件検証のための特別チームを設置し、解決策が示されるまでリーガ1を停止することを決めたと発表した。国内プロ競技を統括する青年スポーツ省の外郭団体プロスポーツ機構(BOPI)は24日にリーグ全体の1週間停止を発表していた。リーガ2、3は1週間後に再開する見通し。
エディ・ラフマヤディ会長は、事件発生時の警備状況について「標準業務手順書(SOP)に従い、通常警戒の1500人よりも多い4300人が警備に当たっていた」と説明、原因究明中だとした。PSSIの指導の範ちゅうは、チームや選手までにとどまるため、協会内の規律委員会でチーム側などから話を聞き、サポーターのモラル向上策を各方面と連携して策定する。
試合前のSOPの見直しと新項目の設置なども進める考えで、国際サッカー連盟(FIFA)やアジアサッカー連盟(AFC)とも協力していく方針も示した。
ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は25日、亡くなったサポーター男性に対し深い哀悼の意を表明。「(サポーター同士の衝突で)多大な犠牲が出ている」と語り、「熱狂的になりすぎてはならない。スポーツはスポーツマンシップにのっとるものだ」とサポーターを戒めた。
エディ会長は、サポーター同士の衝突の被害者(死者を含む)は、2005年から現在まで95人に上っていることを明らかにした。(中島昭浩、写真も)