駅前にスカイブリッジ 伝統市場活性化に活用へ タナアバン

 中央ジャカルタ区タナアバン駅前のジャティバルラヤ通りで、高架歩道橋「スカイブリッジ」の工事が進んでいる。首都圏各地に伸びる鉄道網の拠点の一つで、東南アジア最大級の繊維市場があるタナアバンの再開発は遅々として進まず、渋滞も深刻化しているが、駅前通りを活用することで、駅の利用者をカキリマ(露天商)や商店の集客に結びつけたい考えだ。

 スカイブリッジは高さ12メートル、幅12・6メートルで、タナアバン駅前からブロックGの手前まで全長400メートル。8月3日に着工、事業費は358億ルピア。
 ジャティバルラヤ通りは、アニス・バスウェダン・ジャカルタ特別州知事が就任直後の2017年12月、市場巡回バスを除いて閉鎖し、特設テント400張を用意してカキリマを収容した。スカイブリッジ完成後は、橋上に設置する446のブースにテントからカキリマを移転させる予定。
 スカイブリッジはタナアバン駅と直結させ、駅の利用者がブロックG、Fに流れるよう連絡通路でつなげる。これまでブロックGはカキリマの収容場所にするため改修されたこともあるが、客足は遠のいたままで、入居者の元カキリマは駅前など周辺の公道へ戻っていた。
 建設を担う州営プンバングナン・サラナ・ジャヤの関係者は「建設を加速させるため、カキリマに移動するように呼びかけている」と説明する。
 建設が進むスカイブリッジの前で、子ども服の店を出しているタシマンさん(43)は「工事がここまで伸びてきたら、脇に移動するか店を休もうと思う。移動場所の説明などはまだ聞いていない」と話した。
 カキリマ対策の高架歩道橋は西ジャワ州バンドン市が先行して設置している。17年2月、リドワン・カミル市長(現同州知事)肝いりのプロジェクトとして、ファッション街チハンプラス通りに全長450メートル、幅9メートルの「テラス・チハンプラス」を建設。調理場などを完備したカラフルな構えの192店が出店し、新たな観光名所になっている。(上村夏美、写真も)

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