未婚男女はデート不可? カフェで同席禁止の通達 アチェ州ビルン県
シャリア(イスラム法)が適用されているアチェ州で、ビルン県のサイファンヌル知事が県内のレストランやカフェなどに対し「未婚男女は一緒の席で飲食をしてはいけない」「午後9時以降に未婚女性にサービスを提供してはいけない」などとする通達を出した。シャリアに沿ったものとされるが、厳格に執行されれば、デートもままならない内容で、ソーシャルメディアで話題を呼んでいる。
国家人権委員会は「通達に法的拘束力はなく、対象者が必ずしも守らなければいけないわけではない」との見解を示している。イスラムが社会を律する一方で、親しい人とコーヒーを楽しむ文化が定着している同地で、通達が今後どのように適用されるかに注目が集まっている。
通達は14項目で、知事が8月30日に署名したもの。ほかには、店舗側に礼拝所やお清めスペースなどを完備させたり、金曜礼拝の10分前にはサービス提供を停止させたりする項目が列記されている。
ソーシャルメディアでは「これまではアチェ州に住んでいたが、このようなシャリアには反対する」「賛成する項目もあるが、男女が一緒の席に座れないのはちょっと」などと賛否の声が上がっている。(中島昭浩)