川上から多分野で貢献 BKPM日本事務所 松尾充哲さんに聞く

 旭化成現地法人の幹部などとしてインドネシアに計28年駐在、現在も投資調整庁(BKPM)日本事務所相談役として、企業にアドバイスを続ける松尾充哲さん(80)がこのほど、東京都内でじゃかるた新聞の取材に応じた。現在の日本企業の投資動向や日イ関係について分析し、「日系企業は川上の産業分野から長年にわたり幅広く成長してきた。今後もさまざまな分野で貢献できるはず」と話した。

 2018年第2四半期の直接投資統計実現額(石油・ガス、金融を除く)のうち、日本をはじめとする外国からの直接投資額(FDI)は前年同期比12・9%減の95兆7千億ルピアと減速している。
 ただ、松尾さんは「投資については一定の件数、投資額の相談がBKPMに対してある」と話す。中でも大和ハウス工業やパナソニックホームズなどの大手住宅メーカーや商社が首都圏で大型案件を進める中、下請け会社からの投資の動きが活発になっているという。また、西ジャワ州のチタルム川の水質改善やごみを利用した発電など、環境分野でも日本の技術を活用する場面が増えていくと見ている。
 インドネシア進出のピークだった12~14年から数年を経て、労働問題が深刻化している中小企業からの相談も増えてきた。現役時代、従業員と徹底的に話し合う路線を貫いた松尾さんは「業務が忙しく、(経営側と労働者の間に立つ)インドネシア人リーダー層の育成が追いついていない企業がある。解決すれば生産性も上がるので、体制改善への粘り強い姿勢が大事」と語る。
 日イ国交樹立60周年について思うこと。「長年にわたり一緒に会社を経営し、『先生』と呼んだインドネシア人2人がいた。1人は大学の同級生。一人一人の相互理解に基づく交流が今後も大事だと思います」。インドネシアへの思いを胸に、長年奮闘してきた人柄がにじみ出る。(東京都内で平野慧、写真も)

 まつお・みつのり 61年、大阪外語大学インドネシア語学科卒。63年旭化成入社。72年に現地法人を立ち上げた。99年退職後、取引先だった化繊ノズル製作所現地法人の社長を務めるなど化学繊維畑で活躍。土地探しや社内システム作り、社員教育などにも詳しく、名古屋、大阪、東京を中心に活動。日本各地の企業から投資許可を得るまでだけでなく、進出後の課題についても相談を受けている。

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