みんなで分け合って 2500人分の肉配布 ブロックMで犠牲祭
ムスリムにとって重要な宗教行事の一つであるイドゥル・アドハ(犠牲祭)を迎えた22日、南ジャカルタ区ブロックMの貴金属店「シンガラン」前では、いけにえの牛やヤギが解体され、約2500人に肉が振る舞われた。
午前8時すぎ、礼拝を終えた男たち約40人が集まり、牛25頭、ヤギ28頭の解体作業を開始。牛やヤギは、同店やブロックMスクウェア、地域団体、ブロックM在住の個人から寄贈された。牛1頭を寄贈した貴金属店「シンガラン」店主のイルファン・サギさん(40)は「ここでは約20年にわたって、寄贈されたヤギ、牛を解体し、肉を喜捨(施し)している。今後も多くの住民に振る舞い続けるよ」と話した。
解体作業は午後3時すぎまで続き、周囲には近所の老若男女が集まって作業を見届けた。
午後1時半ごろ、約1キロの肉と交換できる引換券が配布された。券を手にしたイイス・コマンさん(47)は「きょうの夜ご飯は牛肉をたくさん使ったスープ、サテをつくるつもり。子どもたちも喜んでいるわ」と笑顔で話した。
中央ジャカルタのイスティクラル・モスクには、ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領やユスフ・カラ副大統領、メガワティ元大統領らから牛が寄贈された。全部で牛25頭、ヤギ17頭が解体され、約5千人に肉が配布された。(上村夏美、写真も)