島外からボランティア 宿泊割引でホテルも支援 ロンボク島

 5日の西ヌサトゥンガラ州ロンボク島地震を受け、震源から約50キロ離れた州都マタラム市でも、ホテルや商店が休業するなど影響を受けた。観光客が島を去る一方、島外からはボランティアが到着。宿泊キャンセルが相次ぐ中、「ボランティア割引」を始めるホテルも登場した。
 マタラム市ハリマウ通りのスルヤホテルは、周囲のホテルが休業する中、地震後も営業を続けた。2階建て30室の小さなホテル。地震の日、宿泊客たちはパニックになった。ホテル裏手の住宅密集地では、家の壁や天井に大きな亀裂が入り、住民らはこのホテルのロビーで寝泊まりした。
 地震の翌朝、観光客のほとんどは帰ってしまった。オーナーのティティ・スワルノさん(55)は「うちは建物の被害もないし、被災した人を助けたいと島外からやってくるボランティアもいる。彼らのためにもホテルを閉めることはできない」とボランティア客に割引を適用することにした。
 東ジャワ州ボジョヌゴロ県在住の環境保護団体代表マンスル・アリさん(48)もボランティア客の1人。ロンボク島へ出張中に地震に遭った。同島に住む同僚の2人が家を失い、うち1人は家族を失った。「帰るわけにはいかない」。島での滞在を延ばし、毎日、同僚の避難先まで食料や水を届けている。
 ホテルの従業員20人のうち7人も、北ロンボク県の自宅で被災した。ティティさんは、彼らが避難する西ロンボク県ワドン村まで、即席麺などの食料品を届けることにした。「ロンボク島は観光の町。観光客はいなくなってしまったけど、来てくれるボランティアもいる。みんなで力を合わせて復興したい」と話した。
(木村綾、写真も)

社会 の最新記事

関連記事

本日の紙面

JJC

人気連載

天皇皇后両陛下インドネシアご訪問NEW

ぶらり  インドネシアNEW

有料版PDFNEW

「探訪」

トップ インタビュー

モナスにそよぐ風

今日は心の日曜日

インドネシア人記者の目

HALO-HALOフィリピン

別刷り特集

忘れ得ぬ人々

スナン・スナン

お知らせ

JJC理事会

修郎先生の事件簿

これで納得税務相談

不思議インドネシア

おすすめ観光情報

為替経済Weekly