ア大会優先で大渋滞 首都圏 奇数偶数+高速入り口閉鎖
18日開幕のアジア大会に向けた渋滞緩和策としてナンバープレート末尾の奇数偶数による進入規制が正式に拡大された1日、高速道入り口19カ所の閉鎖試験が重なり、ジャボデタベック(首都圏)の各地で深刻な渋滞が発生し、運転手から不満が噴出した。入り口閉鎖試験は1日限り。警視庁交通局は大会本番には閉鎖を7カ所に減らして実施することを決めた。閉鎖開始日は今後、公共事業・国民住宅相令で発表する。
1日に閉鎖された料金所は、午前6時~午後5時が西アンチョールとジュンバタンティガ1、ポドモロ、ラワマングン、プダティなど10カ所、正午~午後9時がジュランバル1とスンタル、ジャティヌガラ、クボンナナスなど9カ所。奇数偶数制度は適用時間が午前6時~午後9時に拡大されたため、両交通規制が重なった。
オンライン配車サービスのグラブで四輪車の運転手に登録しているナシリン・ビン・ワスランさん(30)は、北ジャカルタ区アンチョールからムアラアンケ方面に向かう際、西アンチョール料金所入り口閉鎖の影響を受けた。
高速道に入らなかったが「夕方だったので料金所が開くのを待つ車両が多く、通過するまでに1時間以上待った」と話す。奇数ナンバーなので「あす(2日)は自主休業。アジア大会のためというが、高速道にも入れず、大通りが通行できなければ仕事にならない」とため息をついた。
ソーシャルメディア上でも、プルイット貯水池周辺からコタ駅まで4時間、スリピからプルイットまで約3時間半かかったなどと、深刻な渋滞に不満をぶつける投稿が目立った。
一方で、試験を実施した警視庁交通局などは1日夜、中央ジャカルタ区クマヨランの選手村からスナヤンのブンカルノ競技場までかかった時間が、先導車両付きで20分、タマン・ミニ・インドネシア・インダ(TMII)までは同27分だったとの計測結果を発表。目標の34分以内をクリアしたが、高速道以外での渋滞を考慮し、本番では対象地点を削減すると説明した。
大会期間中に閉鎖される7カ所の高速道入り口は、午前6時~午後5時がアンケ2、タンジュンドゥレン、スリピ2、TMII1の4カ所。正午~午後9時がアンケ1、スリピ1、TMII2の3カ所。
奇数偶数制度についても、対象の通りかどうかを知らせる標識などが少なく、あっても小さいなどと摘発された運転手から不満の声が上がっている。奇数偶数制度の適用範囲拡大は、アジア大会閉会式の9月2日で終える計画。
アジア大会を目前に控え、同局などは600人を動員して摘発と交通整理に当たっている。(中島昭浩)