自撮りや歴史教育、運動も バンテン広場
改修工事が完了し、25日に一般開放が始まったバンテン広場(中央ジャカルタ区ガンビル)。27日午後に訪れると、セルフィー(自撮り)に夢中な学生や子どもに歴史を教える父親、エクササイズに励む女性など、思い思いに同広場を楽しむ人々と出会った。
広場の広さは5.2ヘクタール。踊るような水の動きで観客を魅了する噴水が新設され、その周りには約2千人が収容可能な「円形劇場」が取り囲む。中央にはステージが設置された。早くも訪れた人のセルフィースポットになっている。
友達と来た大学生のサラさん(21)は「植物がいっぱいでジャカルタじゃないみたい。ここだけの良い写真が撮れそう」と笑顔で語った。
午後5時ごろからは家族連れが増え始める。12歳の娘と仕事帰りの妻を待っていた南ジャカルタ区在住の会社員イワンさん(34)は、「子どもがインターネットで噴水ショーの動画を見て、連れて行ってとせがまれた」と語る。噴水ショーは土、日曜だけのため、広場内に設置されたインドネシア独立の歴史をたどるプレートを見せて回るという。
夜になるとランニングや体操に励む人たちが増える。国営マンディリ銀行に務めるジョナさん(30)は、趣味のランニングで利用していたブンカルノ競技場(スナヤン)が8月開幕のアジア大会の準備で閉鎖されたため、ここへ来たという。「歩道も平らで走りやすい。トイレも清潔だった。また走りに来たい」と気に入った様子だった。
同広場では8月10日からジャカルタ特別州林業局主催の植物展「フロナ・シナグリーン」が開催される。この準備のため28日から同広場への立ち入りが規制される予定。(大野航太郎、写真も)