【おすすめ観光情報】山麓にヒンドゥー文化の名残 ソロ郊外の寺院遺跡

 ご紹介するおすすめ旅行先は中部ジャワ州ソロ。ソロは、ジョコ・ウィドド大統領の出身地として大々的にメディアに取り上げられていたので、名前はよく耳にすると思います。このソロ郊外の山の麓には、「私の個人的なお気に入り遺跡」の上位に位置する遺跡があります。今回はこの遺跡を案内したいと思います。

■スク寺院遺跡
 スク寺院遺跡は、中部ジャワ州のラウ山(標高3270メートル)の麓、標高1186メートルの地点に位置するヒンドゥー寺院です。この遺跡までの道のりが面白い。ソロ市内を離れ、山の麓に近づくと、くねくねと曲リ道が続くため、車酔いをする方には少しきついかも知れません。そうすると、民家や、一面茶畑(ジャワティー)が見えてきます。ここまで来ると、市内の自動車、バイクの排気ガスや騒音も無く、空気が澄んでいてとてもすがすがしい気持ちにさせてくれます(ボゴールの山の麓のような雰囲気です)。そうしていると、その景色と一体化した遺跡がポツンとみえてきます。それがスク寺院遺跡です。スク寺院はボロブドゥール遺跡やプランバナン寺院などの仏教寺院やヒンドゥー寺院とは少し異なった独特の外観を持ち、メキシコのマヤ遺跡やペルーのインカ遺跡、エジプトのピラミッドと比較されたりもします。スク寺院の一般的なヒンドゥー寺院とは異なった建築様式は、当時、イスラム勢力に押されインドネシアでジャワ・ヒンドゥー文化が衰退していく中、先史時代の巨石文化を復古させることでヒンドゥー文化の再興を狙ったのではないかという説もあるそうです。
 そして、この寺院でおそらく最も有名なのが、人間の男性器と女性器をかたどった、ヒンドゥー教の生殖の象徴「リンガとヨニ」の彫刻。鉄柵で閉じられているので、中に入ることはできませんが、本来は参拝者がこのリンガとヨニを通り過ぎることで、自身の身を清めてから神殿内に入るという意味を持ち合わせていたと言われています。

■チュト寺院遺跡 
 スク寺院遺跡から車で20分ほどの場所に位置するヒンドゥー寺院です。 
 最上階のテラスにはマヤのピラミッドのような雰囲気の城壁があり、その頂には立方体をした本堂が祭られています。チュト寺院は、神々は天上ではなく山頂に住まわれ、山は神聖な力の根源であるという考えのもと造られています。現在、ヒンドゥー教徒にとっての聖なる場所となっているそうで、私が観光した際にも多くのインドネシア人の方が参拝されていました。

■骨董品マーケット
 また、ソロの王宮広場前にある骨董品マーケットが渋い! 人形、お面などレトロなアンティーク商品が所狭しと並びます。遺跡の観光に併せて、立ち寄ってみるのもおすすめです。

■行き方
 ジャカルタからソロへは飛行機で1時間程度。ジョクジャカルタから車で4時間、鉄道で1時間。ソロ市内の観光と遺跡を組み合わせジャカルタからも日帰りで行ける観光地です。(ビーウィシュツアー、松田哲也、写真も)

◇ビーウィッシュツアー
電話 0812・8718・9325
ウェブ www.jakartabewishinternational.com
メール jakartabewish@gmail.com

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