聖火リレーがスタート アジア大会 全国18州54都市へ

 8月18日開幕の第18回アジア大会の聖火リレーが19日、ジョクジャカルタ特別州で始まった。国内18州54都市を巡り、開幕式が行われるジャカルタ特別州まで総延長1万8千キロをインドと国内の聖火を一つに合わせた今大会の聖火で結ぶ。
 聖火リレーで使用されるトーチは、大会メーン会場の南スマトラ州パレンバン市とジャカルタ特別州の伝統的な剣を元にデザインされた。パレンバンからは柄頭に輪があしらわれた短剣「スキン」、ジャカルタ特別州からは方形の剣先と曲がった柄が特徴の土着民族ブタウィ人の剣「ゴロック」の形を融合した流線型。重さは2・5キロ。
 スタート地点はジョクジャカルタ王宮入口。スルタン(王)のハメンクブウォノ10世ジョクジャカルタ特別州知事が聖火を灯したトーチをレトノ・マルスディ外相が受け取った。レトノ外相は第1走者として王宮前広場アルン・アルンの中腹まで走り、次の走者の同州警本部長にリレー。初めての聖火を見ようと集まった市民の大きな声援を受けながら古都を駆け抜けた。
 トーチ内の液化天然ガス(LNG)の持ち時間は1本約10分。トーチ2本と聖火を入れたランタン2個で万全を期した。街のシンボル「ジョクジャのトゥグ(塔)」まで運ぶ最終ランナーで、一度火が消えるハプニングもあったが、ランタンから聖火を再び灯し、そのままゴールした。
 アジア大会組織委員会によると、約7・5キロの道のりを20人以上が走り、ゴールまで約2時間かかった。身体障害者のランナーも数人走った。
 聖火リレーには大会スポンサーもそれぞれ趣向を凝らして協力した。配車サービスのグラブの二輪タクシー運転手として、運転手仲間と共に隊列後方で聖火リレーに参加したアリ・スティヤワンさん(43)は「聖火はみんなを一つにしてくれる。そのきれいさに見とれた」と興奮した様子。
 シンクロナイズドスイミング選手として聖火ランナーに選ばれたナビラ・マルワさん(13)は「トーチが重くて疲れたが、聖火を運ぶことができて本当にうれしかった」と語った。
 その後、聖火は車で中部ジャワ州ソロ市に運ばれ、市庁舎まで聖火リレーで無事到着した。20日は東ジャワ州ブリタル県とマラン市で行われる。各地の観光促進にもつなげる。(中島昭浩、写真も)

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