国内初のLRT始動 ジョコウィ大統領 パレンバンを視察 路線の95%が国産 アジア大会5施設完成

 南スマトラ州パレンバン市で建設が進む次世代交通システム(LRT)で、国内初の正式運行に向けた試験が13日に始まった。視察したジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は「これは国内で初めて動いたLRTだということを最初に伝える必要がある。全体の95%は国産だ」と強調、東ジャワ州スラバヤなど3大都市での建設計画も発表した。アジア大会のメーン会場の一つ、ジャカバリン・スポーツ・シティ(JSC)では、5競技施設の完成を宣言した。
 パレンバン市のLRTは、スルタン・マフムッド・バダルディン2世国際空港の空港駅からJSCを通過し、南端のDJKA駅から1・5キロ離れたデポ(車両基地)までの全長23・4キロを結ぶ高架路線(全13駅)。始発駅から終着駅までを49分でつなぐ。開通当初は運賃に補助金が充てられ、空港駅発着は片道1万ルピア、空港駅以外を利用する場合は同5千ルピアに決まった。
 大統領は空港から7番目にある路線の駅から5駅先のJSC駅まで16分間乗車し、「ヨーロッパで見たLRT以上のものと感じた」。国営鉄道車両製造のインダストリ・クレタ・アピ(インカ)製車両の近代的な内装や安全面も考慮した設計に満足した様子を見せ、「駅や線路は95%が国産。車両も国産だが、エンジンは(ドイツにある)ボンバルディア・トランスポーテーション製で40%といったところ」と述べた。
 13日からの試験では、3両編成2本を運行させ、空港とJSCを含めた4駅を使用。運輸省によると、全体の進ちょく率は95%。線路脇の緊急避難用通路と各種運行許可取得の最終作業が残っている。20日に一般市民を乗せた運行試験を始める予定。
 政府はパレンバン市のLRTを最終的に4路線まで拡張する計画で、名称を「LRT南スマトラ」としている。大統領は「東ジャワ州スラバヤ、西ジャワ州バンドン、北スマトラ州メダンの3都市で計画しているLRT建設がもうすぐ始まる」と明かした。
 8月18日開幕のアジア大会で11競技が行われるJSC。大統領は14日、ボーリングと射撃、スケートボード、ビーチバレーの4施設とボート競技用のため池の計5カ所の完成を宣言し、「2〜3週間のうちに細かい作業が完了する。(パレンバン市は)アジア大会の準備が整った」と述べた。選手村も視察した。(中島昭浩)

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