韓国大手、地場証券買収 リテール営業に商機

 韓国の大手証券会社、韓国投資証券(KIS)はこのほど、現地法人KISインドネシアを開業したと発表した。オンライン株式、債券売買取引システムを導入してリテール(小口)営業に商機を見出す。資産運用事業は年内に始める方針だ。
 2017年末までに総額3350万ドルを投じて、地場証券会社ダンパック・セクリタスの株式75%を取得。18年に金融庁(OJK)から承認を受けて、正式開業の運びとなった。同社によると総資本は181兆ルピアで、インドネシアで11番目に大きい証券会社になるという。
 新興国では開発、産業成長が進む中、資金調達を目的とした証券ビジネスのニーズが高まっている。インドネシアでは国内の株式市場の規模が小さく「財閥グループの銘柄の値動きに平均が左右される」(OJK幹部)状態だが、上場企業は増加傾向で経済成長と共に今後拡大が見込める。ここ数カ月で値を下げているとはいえ、インドネシア株自体の評価も近年上がってきている。
 KISは韓国国内の証券市場の大きな成長が見込めない中、M&A(合併・買収)などで積極的に海外に進出している。ロンドン、ニューヨーク、香港、シンガポール、ホーチミンに拠点を展開。質の高いリサーチ機能とセールス部門の育成が不可欠だが、「アジアでトップの証券会社」を目指して、ベトナムと同様に現地に適したビジネス展開で拡大を目指す。
 韓国からの投資は近年伸びてきており、17年の直接投資額は20億ドル。(平野慧)

経済 の最新記事

関連記事

本日の紙面

JJC

人気連載

天皇皇后両陛下インドネシアご訪問NEW

ぶらり  インドネシアNEW

有料版PDFNEW

「探訪」

トップ インタビュー

モナスにそよぐ風

今日は心の日曜日

インドネシア人記者の目

HALO-HALOフィリピン

別刷り特集

忘れ得ぬ人々

スナン・スナン

お知らせ

JJC理事会

修郎先生の事件簿

これで納得税務相談

不思議インドネシア

おすすめ観光情報

為替経済Weekly