混合王者は快勝 準決で日本勢対決 インドネシアOP
バドミントンのブリブリ・インドネシア・オープン(OP)4日目は6日、中央ジャカルタ区スナヤンのブンカルノ競技場内にある室内競技場イストラ・スナヤンで行われ、混合ダブルス前回王者のトントウィ・アフマッド、リリヤナ・ナトシル組(インドネシア)が中国ペアに快勝した。女子ダブルスでは、準決勝での日本勢対決が決まった。
2016年リオデジャネイロ五輪金メダリストでもあるトントウィ、リリヤナ組は、準々決勝で過去3戦全勝しているツァン・ナン、リー・インフィ組(中国)に2—0で完勝した。準決勝ではインドネシアペアと対戦する。
日本の渡辺勇大、東野有紗組(日本ユニシス)は世界ランキング2位(5日時点)の中国ペアに敗れた。
女子ダブルスの福島由紀、廣田彩花組(岐阜トリッキーパンダース)は、地元の大きな声援を受けたグレイシア・ポリー、アプリヤニ・ラハユ組に2—0で勝ち、3度目の対戦で金星を挙げた。
廣田は「過去2戦では相手に打ち切られていた部分があったので、レシーブでもどうにか粘っていって弾を沈め、自分たちの攻撃に持っていけた」と成長を確かめた様子だった。
高橋礼華、松友美佐紀組(日本ユニシス)はファン・ドンピン、リ・ウェンメイ組(中国)に2—1で辛勝した。
準決勝では、廣田、福島組と高橋、松友組が対戦する。永原和可那、松本麻佑組(北都銀行)、男子ダブルスの井上拓斗、金子祐樹組(日本ユニシス)も勝ち進んだ。
男子シングルスの桃田賢斗(NTT東日本)はトミー・スギアルト(インドネシア)を2—0で下した。常山幹太(トナミ運輸)は世界ランキング1位のビクター・アクセルセン(デンマーク)に負けた。
女子シングルスの山口茜(再春館製薬所)は世界ランキング5位のチェン・ユーフェイ(中国)にストレート負けした。「技術面でもメンタル面でも自分をうまくコントロールできなかった。不甲斐ない試合をしてしまった」と悔しさをにじませた。
■「人種差別のようだった」
男子ダブルスで騒ぎがあった。優勝候補で地元インドネシアのケフィン・サンジャヤ・スカムルジョ、マルクス・フェルナルディ・ギデオン組のケフィン選手が、審判の振る舞いに怒りをあらわにした。
1ゲーム目を取られ、2ゲーム目を盛り返して迎えた最終3ゲーム目の18—14の終盤。相手のデンマークペアが、ショットが入ったかどうかのビデオ判定を、ポイントが入って時間が経ってから要請したため、ケフィンはシャトルコックが着地後にすぐ申し出るものだろうと、審判と相手に疑問を呈した。その後インの判定が出るも、ケフィンに不品行な行為に示されるイエローカードが出された。
3ゲーム目を21—18で取り、準決勝進出を決めた後、ケフィンは会見で「序盤から人種差別のようなことを受けた。ラケットを投げつけたり、指をさしてもいないのにそのような行為をしたとみなされた。不公平極まりない」と審判を糾弾した。試合後に審判側から「ユー・ノー・グッド」「ブラックカード(失格)を出したい」とも言われたという。
今後、世界バドミントン連盟(BWF)を通じて抗議するとしたが、国内バドミントン協会(PBSI)は「まだコメントできない」としている。(中島昭浩、大野航太郎)