空港鉄道 初の帰省客 「故郷で自慢したい」
2017年12月に開通したジャカルタ特別州とスカルノハッタ空港(バンテン州タンゲラン市)を結ぶ空港鉄道は、ことし初めてのレバラン(断食月明け大祭)帰省客を迎える。8日午後、中央ジャカルタのBNIシティ駅を訪れると、話題性に引かれた人や渋滞を避けるために利用する帰省客でにぎわっていた。
8日昼すぎ、BNIシティ駅3階のチケットカウンターにスーツケースを持った人々が並んでいた。専用端末を操作してチケットを購入する。空港鉄道に乗るためにタンゲラン市から同駅に来たというジョクジャカルタ特別州出身のジョナサンさん(26)は「開通からずっと気になっていたが、今回初めて乗ることができた。帰省したら友人や家族に自慢するよ」と笑顔で話した。
出発直前に大荷物を持って駆け込む人もいた。渋滞で駅への到着が遅れたというアチェ州出身の弁護士タンザル・マルワウさん(35)は「BNIシティ駅で他の電車から乗り換えられるようにしてほしい」と汗だらけの顔で話した。
空港までの所要時間は約45分。南スマトラ州パレンバン市出身のアリザルさん(40)は「確かに他の交通手段と比べれば速いが、2年前に日本の成田から乗った電車の方が速度は速く感じた。もっと高速化できるのでは」と話した。
同駅では夕方から夜にかけて利用者が増加。午後5時51分発の便は発車10分前に満席になっていた。運営会社レイリンクはラマダン(断食月)中のサービスとして、午後5時以降の便から乗客にブカ・プアサ(1日の断食明け)用の菓子や飲み物を配布していた。(大野航太郎)