リアウ大で爆弾製造 卒業生3人逮捕 国会爆破を計画

 国家警察対テロ特殊部隊は2日、リアウ州プカンバル市の国立リアウ大政治社会学部の学生会館で、爆弾を製造していたとして、同大卒業生3人を反テロ法違反の疑いで逮捕、使用できる状態の爆弾2個などを押収した。このうち1人は過激派組織ジャマア・アンシャルット・ダウラ(JAD)の構成員で、国会とリアウ州議会の爆破テロを計画していたとみて捜査している。

 国内の大学内で爆弾の製造、保管が発覚したのは初めて。
 警察の調べでは、3人は約1カ月前からキャンパス内にあるワンダーフォーゲル部学生寮に寝泊まりし、政治社会学部学生会館の事務室で爆弾を製造していたとみられる。警察は事務室から高威力の鉄パイプ爆弾2個、高性能爆薬「TATP」、8種類の化学物質、手りゅう弾、空気銃、弓矢、かばんを押収。他の学部なども捜索した。
 3人は同大卒業生で、それぞれ2002〜05年に観光学科、行政学科、コミュニケーション学科を卒業。同大学生評議会(BEM)のムハンマド・アリフ代表は、地元メディアに「キャンパスへの卒業生の出入りは自由だったが、不審な動きはなかった」と話した。
 同大のアラス・ムルヤディ学長は2日に会見を開き、卒業生の活動を厳しく非難、「学内でこうした活動を容認する者はいない」と強調し、同大が過激派の巣窟になっているとの見方を否定した。
 リアウ州警察のナンダン本部長は「爆弾は学生会館の中で製造された。化学物質はわずかな振動で爆発する可能性があった」と指摘。3人は爆弾を使ってジャカルタ特別州の国会議事堂とリアウ州議会議事堂を爆破する計画だったと説明した。 
 国家警察は3日、3人のうち1人は、5月13日に西ジャワ州チアンジュールで対テロ特殊部隊に射殺されたJAD構成員4人のうちの1人や、同月16日のリアウ州警本部襲撃事件の実行犯と関係があったと指摘した。爆弾は東ジャワ州スラバヤ市のテロ事件で使われたものと共通点があるとみて捜査している。(中島昭浩)

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