ブカプアサにも 「巡礼土産」にも 栄養満点のクルマ

 ラマダン(断食月)を代表する黒い果実クルマ(干しナツメヤシ)。ブカ・プアサ(1日の断食明け)の定番として親しまれ、販売がピークを迎えている。
 中央ジャカルタ区タナアバン市場近くの一角には1日、サウジアラビアやエジプト、チュニジア産などさまざまなクルマが並んだ。価格は1キロ4万〜35万ルピア程度と幅広く、贈答用の箱入り商品も。ロリック・チャフヨ・サプトロさん(18)は「ラマダン中は普段の2倍売り上げる」と接客に精を出す。
 ミネラルや食物繊維が豊富で、預言者ムハンマドが断食後に口にしたとの言い伝えもある。インドネシアにすっかり定着したクルマだが、原産は中東や北アフリカで、サウジアラビアの巡礼土産の定番でもある。
 南ジャカルタ区ビンタロのニフィア・スリスティヨ・リニさん(24)は、10キロ入りの大箱を品定めしていた。「夫がウムロ(小巡礼)から帰ってきたので、親戚に配るお土産用に買いに来たの。お土産を配るのが文化だし、巡礼先からたくさん持って帰ってくるのは大変だから」。店主のヌルディン・ハリーさん(56)によると、巡礼先で買いそびれたクルマを調達しにやってくる客は少なくないという。
 クルマの需要はラマダン明けの帰省シーズンまで続く。ヌルディンさんは「ここ2年は景気が悪く売り上げが下がった。今が稼ぎ時だから頑張って売らないと」と話した。(木村綾、写真も)

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