ブカプアサ市場は盛況 ベンヒル市場 揚げ物やお菓子など
中央ジャカルタ・ブンドゥンガンヒリル通りの伝統市場パサール・ベンヒルはラマダン(断食月)入りして以来、毎日ブカ・プアサ(1日の断食明け)前に多くの買い物客でにぎわう。
訪れた29日午後4時ごろ、市場の中は買い物客であふれていて人をかき分けなければ前に進めないほどだった。販売スペースには約20店舗が特設売場を設置。買い出しに来る人向けに、ゴレンガン(揚げ物)やエス・ブア(フルーツポンチ)が所狭しと並ぶ。
「マグリブ(日没=断食を終了する時間)の前には500人来ることもあるのよ」とパダン料理を売るセリーさん(41)は笑う。セリーさんは、普段は別の市場で店を構えるがラマダンの際は毎年ベンヒル市場に店を開くという。売れ筋は牛肉をココナツミルクと香辛料で煮詰めたルンダン。「ソースは白米と相性抜群」と話す。
入り口でゴレンガンや菓子を売るのはアナディ・アンティさん(33)だ。ゴレンガンは豆腐入り、春雨入りなど30種類を販売。価格も1個3千ルピア程度とお得だという。買い物客の中には10個以上買う人もいる。アナディさんは「ラマダンの時は1日に7千〜8千個もゴレンガンが売れるんだ」と語る。
西ジャカルタのグロゴルから家族と総菜を買いに来たというセダットさん(40)は週に1回ほど市場を訪れるという。「この市場はラマダン期間限定だが、食べ物が安いので有名だ」と教えてくれた。レバラン(断食月明け大祭)休暇は夫の実家である西スマトラ州パダンに家族で帰省する予定。「2人の娘はもうレバランのお年玉を楽しみにしている」と困った様子だ。
同市場では午後1時から同6時ごろまで露店が開かれている。期間はレバラン前の6月中旬まで。(泉洸希、写真も)