西ジャワ空港 試験開港 ブカシ、カラワンから2時間 来月8日に民間機就航

 西ジャワ州マジャレンカ県クルタジャティ郡の西ジャワ国際空港(BIJB)が24日、試験開港し、ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領を乗せた専用機が第1便として到着した。6月8日には国内線の民間機が就航し、7月中旬にはハッジ(大巡礼)向けの国際線も乗り入れて本格開業する見通し。国内の空港ではスカルノハッタ空港(バンテン州タンゲラン市)に次ぐ規模となり、ブカシやカラワン在住者の利用も見込んでいる。

 空港を運営する州営BIJB幹部によると、利用者のターゲットはブカシ〜中部ジャワ州ブルブス県の在住者。初年度は年間240万人、5年以内に同500万人の利用を目指す。特にブカシ方面の在住者にとっては、スカルノハッタ空港まで3〜4時間の所要時間が2時間以内に縮まるとしており、ブカシ県チカランで開発が進むメイカルタなどからの利用にも期待する。
 空港の敷地は1800ヘクタールで、3階建てのターミナルビルはガラス張りの開放的な造り。ターミナルビルの工事はほぼ完了したというが、24日時点で、事務所やモスクも入る予定の2階部分などは未完成だった。
 滑走路は現在、幅60メートル、長さ2500メートルの1本。将来的にこれを3500メートルまで延長して大型機にも対応させ、2本目の滑走路も造る。
 まず就航を計画しているのは、格安航空のシティリンクやライオンエア、ウィングスエアなど。6月8日にはシティリンクが民間機第1便となる東ジャワ州スラバヤ行きの便を就航させる。その後も順次、レバラン(断食月明け大祭)帰省向けの便が就航する見通し。
 西ジャワ州からサウジアラビアへの巡礼ツアーに参加する人の需要にも対応し、7月14日ごろには大巡礼用の初便が就航予定という。国際線も拡大させたい考えで、同BIJB幹部は、日本では羽田と静岡の2空港との間で、姉妹空港締結や直行便就航の交渉中としている。

■パティンバンから40キロ
 ジョコウィ大統領を乗せた専用機はこの日、午前9時19分に新空港に到着。駐機場で会見したジョコウィ大統領は、新空港から約40キロの場所に建設予定のパティンバン港と統合的に活用し、西ジャワ州全体の経済振興や投資促進につなげたいと期待を示した。空港を中心とした周辺地域約3500ヘクタールでは「アエロシティー」として複合開発計画も進む。
 ジャカルタ方面から伸びるチパリ高速道のクルタジャティ料金所からは、新空港へのアクセス道が開通した。
 空港へのアクセス道は現在チパリ高速だけだが、今後、バンドンと新空港を結ぶチスムダウ高速道も開通させる。開港式典に出席したルフット・パンジャイタン海事調整相によると、チスムダウ高速道の土地収用は70〜80%を終えたところで、完工めどは2019年。建設中のジャカルタ〜バンドンの高速鉄道の路線を新空港まで延伸する案についても「検討している」と述べた。(木村綾、写真も)

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