「数年で大きく発展」 パッケージデザイン アジア学生コンペ募集開始 (2018年05月25日)

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 日イ両国を含むアジア10カ国・地域の学生がパッケージのデザインを競う「日本・アジア学生パッケージデザイン・コンペティション(アスパック)2018」のインドネシア予選の募集が22日、始まった。周知イベントやワークショップのために来イしている審査員長のフミ・ササダさん(65)は24日、北ジャカルタ区の大学でじゃかるた新聞の取材に応じ、「中間層の拡大と電子商取引(EC)の急速な成長に伴い、パッケージデザインも数年で大きく発展する」と展望を語った。 

 同コンペは大学・専門学校の学生を対象に、ササダさんが会長を務めるアスパック協会と国際交流基金が2010年から共催。当初、参加国は日本と韓国の2カ国だったが、17年までにインドネシアとタイ、中国、台湾、ベトナム、マレーシア、シンガポール、フィリピンを加えた10カ国・地域に拡大した。
 ササダさんは「明治ブルガリアヨーグルト」など有名商品のパッケージデザインを手がけ、日本や韓国、中国、タイに事務所を持つデザイン会社ブラビス・インターナショナルの社長。自身もデザイナーで「近年、アジア全体の学生のデザインレベルは拮抗(きっこう)してきている。多様な出展作品から学び、学生同士が交流することで、アジア全体をレベルアップさせたい」とコンペの狙いを話す。
 インドネシア製の商品のパッケージデザインに関して、「後進国に入ると思う。(食品などを)そのまま袋に入れて売る中小零細事業者がまだ多く、パッケージになっていない商品も多数ある。大企業もデザインで差別化を図らなければならないほどの競合他社がいないという状況もある」と分析する。
 国内では30年ごろまで人口ボーナスが続き、中間所得層が今後も拡大すると予測され、近年のEC市場の急速な成長も、パッケージデザインの発展に追い風になる。「ECウェブサイトでは、商品説明はページに記載すればいいので、パッケージ自体はシンプルで強いデザインが増えてくる。陳列する必要もないので、大きさや形の自由な発想にもつながる」
 日本での最終審査に進むには、各国予選で勝ち残らなければならない。厳しい道のりだが挑戦し認められることで「アイデアを全く出さない」といった、社会に出てから待ち受けるさまざまなクライアントとのやりとりなどの困難に立ち向かう自信にもつながる。

■イ政府も注力
 国内では昨年、日本のグッドデザイン賞に当たるグッドデザイン・インドネシア(GDI)を商業省が日本側と協力して立ち上げ、政府としてもデザイン分野に注力し始めている。5〜10年先にパッケージデザインの発展が予想される分野として、食品と飲料が大部分を占め、その次にシャンプー、化粧品などのトイレタリー、薬品を挙げた。
 ササダさんは「デザインへの投資は費用対効果を考えるとそれほど大きな額ではない。あとは企業が本気になるかどうか。製品デザインと平行してパッケージデザインも互いに成長していけたら」と語った。
 インドネシア予選の募集は9月14日まで。予選は21日から選考が始まり11月5日に代表が決定、12月初旬に日本へ招へいされ、全体での大賞が決まる。参加各国・地域での巡回展も計画している。1人で複数作品の応募も可能で、国内の大学・専門学校に通う日本人も対象に含まれる。昨年は約10校から160点が応募した。タイでは300〜400点の応募があった。(中島昭浩、写真も)

北ジャカルタのブンダ・ムリア大学で24日に開かれた、パッケージデザインについてのワークショップ
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バリの伝統舞踊ケチャダンスをモチーフにしたパッケージが印象に残っていると話すフミ・ササダさん
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