【日イ国交60周年】ビジネス観、技術を紹介 日系企業4社が講演 シンポジウム

 日本・インドネシア国交樹立60周年を記念したビジネス&テクノロジーシンポジウムが8日、中央ジャカルタのフェアモントホテルで開かれた。同シンポジウムでは日系企業4社が講演を行い、日本企業のビジネスへの考え方や最新技術がインドネシアの生活にどう浸透していくかについて説明した。

 基調講演ではラフマット・ゴーベル日本特使が登壇し、日本からのさらなる技術移転に期待を示した。特に農業分野について「日本の技術を活用して生産効率を改善し、生産者の生活水準を向上させたい」と語った。
 パナソニックからは福田里香CSR・社会文化部長が、インドネシアでの企業の社会的責任(CSR)活動内容について講演した。2013年から進めてきた無電化地域対象のソーラーランタン寄贈事業に代わり、「無電化ソリューションプロジェクト」を始めるという。同プロジェクトでは電力供給の不安定な地域にソーラーパネルを使った電気供給システムを提供し、国内の非政府組織(NGO)と協力して技術教育をすることで地域の持続的な発展も促す。
 システム開発を手掛けるオプティムは農業分野でのIT活用を進める。横山惠一執行役員はスラウェシ島北部のゴロンタロ州で実証実験を行った「スマートグラス」を紹介した。
 眼鏡型の同製品に搭載されたカメラで撮影した映像を、遠隔地からパソコンで確認することができ、音声や視覚情報でメガネのレンズ部分のモニターに指示することができるという。技術指導者の減少が深刻化する農業地域でも、効率的に技術を伝承させることで問題解決を図る。
 スラウェシ産のカカオを原料に日本でチョコレートを生産するDariK(ダリケー)の吉野慶一社長は、人と人をつなげる「ソフトインフラ」の必要性を訴えた。
 事業当初は「インドネシアのカカオ農家は質を高めるのに必要な発酵のプロセスを行っていなかったし、減農薬への取り組みが不十分だった」という。
 そこで消費者である日本人が生産現場を訪れる「農園ツアー」を実施し、生産者と消費者を引き合わせる試みを行った。現場に消費者を大切にする意義を伝えることで、カカオ豆の質を向上させたという。
 音響機器メーカーのTOAガルファ・インダストリーズ(TGI)は国内のモスクの8〜9割で使われるスピーカーなどを紹介した。同社の研究開発(R&D)センターではムスリムの社員を中心に、モスクに求められる音響機器を追求している。国内向け販売は右肩上がりで推移しており、阿井雅和社長は「今後も地域に根ざした商品を売り出していきたい」と抱負を語った。
 シンポジウムの主催は日本インドネシア国交樹立60周年記念事業運営委員会。今後バリ州デンパサール、南スラウェシ州マカッサル、北スマトラ州メダンなどでも開催される。(泉洸希、写真も)

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