メーデーに政治色 首都で3万人 プラボウォ氏も参加

 メーデーの1日、全国の労働組合は各地で集会を開き、最低賃金の算出方法を定めた政令の撤廃や外国人労働者の流入抑止などを訴えた。労働組合総連合(KSPI)は野党グリンドラ党のプラボウォ党首を大統領候補として支持すると表明。集会にはプラボウォ氏も参加するなど、来年の大統領選を控え政治色が前面に出た。
 中央ジャカルタのタムリン通りでは午前6時ごろからデモ隊が集まり、イスタナ(大統領宮殿)へ向け行進した。デモ隊はメダン・ムルデカ・バラット通りで国家警察が設置したバリケードに止められ、その場で集会を開催した。廃止を訴える法令が書かれたポスターを燃やすなどしたが、大きな混乱はなかった。
 スマンギ交差点からモナス(独立記念塔)広場までタムリン、スディルマン両通りが一時閉鎖された。国家警察はジャカルタ特別州内では約3万人がデモに参加したと発表した。
 デモにはオンライン配車タクシーの運転手らも参加し、運賃の下限設定などを求めた。グラブの二輪運転手のゾルファンさん(28)は、「私たちがこれまで何度もデモを行っているにもかかわらず、政府や経営者は具体的な行動を取っていない。運転手の主張は無視されている」と怒りをあらわにした。
 主要労組の一つ、KSPIはジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領が発令した外国人労働者に関する大統領令の撤廃▽コメや電気料金、ガソリン代などの価格引き下げ▽最低賃金の算出方法を定めた政令の撤廃――を要求。サイド・イクバル代表は「100万人の未熟練労働者が中国から不当に流入している」と批判した。
 インドネシア労働者連合会議(KASBI)はアウトソーシング(派遣労働)の廃止▽最低賃金の算出方法を定めた政令の廃止▽女性労働者と地方からの出稼ぎ労働者の保護拡充▽労働者の社会保障制度拡充▽無償教育の拡充▽生活必需品の値下げ――を求めた。
 KSPIはイスタナ前から移動し、室内競技場イストラ・スナヤンで集会を開催。大統領選に向け現政権への対抗姿勢を強めるプラボウォ党首への支援を表明した。
 プラボウォ党首も集会に参加し、労働者に対する公約を発表。外国人労働者に関する大統領令の即時撤廃▽年金制度の見直し▽低賃金層への社会保険制度の改善▽アウトソーシングと研修・技能実習制度を認める法令の撤廃――などを行うと演説した。
 外国人労働者について、プラボウォ氏は「外国人を嫌ってはならないし、外国人から学ぶこともある。だがインドネシアの指導者はまず国民の利益に忠誠でなければならない」と言及。「外国人に門戸を開放したら、国民は何の仕事をすればいいのか」と問い掛け、「米国は(メキシコとの国境に)壁を作ろうとしており、オーストラリアは入国する外国人を捕まえて僻地の島へ捨てている」と外国の事例を列挙した。(大野航太郎、泉洸希)

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