実行犯に禁錮15年 邦人夫婦強盗致死罪 デンパサール地裁
バリ島バドゥン県ジンバランの住宅地で2017年9月に起きた松葉紀男さん(当時76)、博子さん(同73)夫妻=東京都出身=殺害事件で、デンパサール地裁は26日、刑法違反(殺人・強盗)の罪に問われたイ・プトゥ・アスタワ被告(25)に、強盗致死罪で求刑通り禁錮15年の実刑判決を下した。地元メディアが報じた。
ワヤン・スカニラ裁判長は「邦人夫妻の命を奪ったことで、バリの観光地としてのイメージを傷つけ、被害者遺族や社会、人々にトラウマを残した」と判決理由を述べた。
被告は判決を受け、涙を流しながら聞いていた。地元メディアによると、弁護側は判決を受け入れた。公判にはデンパサール総領事館職員らと共に松葉さん夫妻の遺族1人が傍聴した。
判決によると、借金を抱えていた被告は17年9月3日早朝、強盗目的で夫妻宅に進入し、家にあったナイフで夫妻の首や腹などを複数回刺して殺害。2人の遺体をベッドにくくりつけた後に火を付けて証拠隠滅を図った。検察側は6日の公判で、強盗目的で犯行に及んだ結果、死に至らしめたとして強盗致死罪を適用していた。